2015年07月13日

ベトナム人に真の豊かさを ベトナム人に真の豊かさを

今回バンメトートで農業を行う「ベトナム軍団」の代表、高埜氏に取材を行った。

―         ベトナム軍団を結成されたきっかけは?

 

(高埜)「文具メーカーに勤務していた当時、頭と口を使って仕事することに満足できず、転職を考え始めました。27歳の時でした。30歳を目前にして、一生涯掛けてやりたいことって何だろうか?ひたすら自分と向き合っていました。正直、年齢的に新たなチャレンジができるラストチャンスだと思ったことも、大きな理由ですね。そして、ちょうど同じころに東日本大震災が起き、現地でのボランティア活動で出会った人々に感化された。頭は優秀だけど、手足を動かして何かを生み出すことに仕事のやりがいを感じる仲間がいたんです。彼らを誘って結成したのが、今のベトナム軍団です。」

ベトナム軍団のメンバー達

 

―         なるほど。ですが、農業でチャレンジする新天地として、なぜベトナムを選んだのですか?

 

(高埜)「ベトナムを選んだ一番の決め手は、治安の良さと経済規模です。治安が悪い国でのビジネスは危険を伴うので、比較的安全な国を選びました。また、経済規模の面でも、ベトナムは途上国の中では優れていると思います。例えば、ミャンマーで同じことをやろうとしても、インフラが遅れ過ぎていて、日本人としての強みが活かせない。なおかつ、物価が安いことも大事なポイントでしたね。メンバーの中には、バイト代だけで生活費を賄っていた者もいましたから。」

 

―         たしかに、物価が安いのは、僕も本当に助かっています。笑 ベトナム人の現地スタッフを数多く雇っていますが、彼らと仕事をする中での難しさはありますか?

 

(高埜)「小さなことを挙げたら、キリがないですよ。笑 ほんの些細な勘違いによって大きな問題を生むこともあります。だから、誤解を生まないために、普段からコミュニケーションは頻繁に取るようにしています。また、ベトナム人と日本人は違うのを認めることは重要です。僕らがどんなに頑張っても、ベトナム人にはなれません。逆も然りで、彼らに日本流のやり方を無理やり押し付けても意味がない。あとは、仕事とプライベートの付き合い方を混同しないことも大切です。彼らとはプライベートでも一緒にご飯を食べに行ったりしますが、仕事中は友達ではなく、あくまでも会社の一員として関わるようにしています。」

                         

ベトナム人スタッフとの一枚。高埜さん(中央奥)も笑顔で。

 

―         まさにその通りですね。日本人としてのアイデンティティを失ってはいけませんが、ベトナムに来た我々は、外国人の立場であることも認識しなければいけませんね。

 

(高埜)「さっき言った内容とは矛盾しているように聞こえるかもしれないけれど、常に日本人とベトナム人は違うってことを心の中で思っていると、どうしても距離感が出てしまう。だから、国は違っても、みんな同じ人間だということを理解しなければ、本当の信頼関係は築けません。実際にバランスを保つのは難しいけれど、これから少しずつ前進していければ良いですね。」

 

―         高埜さん自身の「夢」はなんですか?

 

(高埜)「僕の夢は、一言で表現するなら“ベトナム人に真の豊かさを提供すること”です。もっと言えば、稼ぐための教育を徹底したい。だけど、今はまだ利益が十分出る規模とは言えない。農場で収穫できる野菜の量が全然足りず、本来なら1日あたり300kg採れる面積なのですが、最近の収穫量は40kgほど。なので、有機栽培とは別に輸出向けコショウの販売をしていますが、いずれは野菜だけでビジネスができるくらいの規模にしたいです。」

 

―         そうなんですか。僕も、夢を追い求める姿勢を忘れないようにします。とても参考になりました。ありがとうございます!!

 

髙埜 太之

プロフィール

お名前 : 髙埜 太之