マクドナルド、ベトナムでの経営苦戦中

2016年09月16日(金)00時00分 公開
マクドナルド、ベトナムでの経営苦戦中

2014年、ホーチミンにマクドナルド第一号店ができた際、

アメリカのファストフードを一口味わってみたいと、最初の一ヶ月で4万人もの人々が駆けつけたという。

 

ところが現在マクドナルドの売り上げの落ち込みは激しく、ベトナムでの経営に苦戦を強いられている。

10年間で100店舗展開するという当初の目標に対し、

2年前のオープン以来、わずか9店舗の新規開店となっている。

 

 

この原因は、進出のタイミングにもある。

フィリピンのジョリビーや韓国のロッテリアは1990年代に進出して以来、

長くケンタッキー・フライド・チキンのライバルとして立ちはだかってきた。

それに比べ、マクドナルドの進出はあまりにも遅かった。

上記の3社は、すでにファストフード業界における主要なコンペティターになっていたのである。

 

とはいえ、ジョリビーやロッテリア、KFCも進出した最初の年度は赤字が続いており、

そこまでの急成長を視野には入れていなかった。

しかし、ベトナム人の食文化や味覚に合わせたメニューを提供することで、

ベトナムのマーケットへ徐々に食い込んでいった。

 

ベトナム人にとって、この3社のローカライズの動きはうれしいことだった。

例えば、KFCはチキンと一緒にご飯と野菜を出し、

ジョリビーは、伝統的なベトナム料理の1つである鶏肉のヌクマム揚げと同じような味付けのチキンを商品化した。

 

大手ビジネスコンサルティング会社のRobenny Corps社のCEOのRobert Tran氏は、

外資系飲食チェーンのグローバル化戦略について聞かれた際、

「ローカライズすることにより、お客様が魅力を感じお店に足を運んでもらえるようになります。

また、常連のお客様に対しても、より幅広い商品をお届けすることができます。」とコメントしている。

 


世界でのマーケティングの経験を生かそうと、

マクドナルドは豚肉を使ったメニューの採用や、ロブスタ種のコーヒーの提供などでローカライズを試みてきた。

 

しかしながら、進出が遅れてしまったことで、マクドナルドはブランド力や

出店地などで、競合と競り合っていかなければいけないという問題を抱えている。

 

 

問題は山積みだが、マクドナルドは市場開拓に

無駄に資本を費やす必要がないので、予算のめどが立て安いことが希望の光といえる。

また、いくつか「ゴールデン・サイト(最高の立地)」を抑えてきたことも大きい。

グエン・フエのウォーキングストリートやサイゴン中央郵便局の近くなどだ。

また2012年~2015年のファストフード全盛期にぎりぎりで、出店を果たせたことも大事な点だ。

 

ジョリビーやKFCはなんと、40~50店舗もこの時代に開拓しており、

ロッテリアも2013年以降に70店舗ほど開拓している。

しかし、今年は経済が下落したことから、ファストフード界全体が冷え込んでいるといわれている。

 

Source: Saigoneer.com

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