気温上昇でコーヒー豆の生産激減 カプチーノが飲めなくなる未来が訪れる?!

2016年10月04日(火)00時00分 公開
気温上昇でコーヒー豆の生産激減 カプチーノが飲めなくなる未来が訪れる?!

世界中で愛されているコーヒー。しかし、その供給は減少傾向に突入しはじめている。

オーストラリアの専門機関は、気候変動が理由で、2050年までには

世界のコーヒー農家の半分が潰れてしまうだろう予測している。

さらに同機関の報告書は、2080年までに地球上からコーヒープラントが

消滅してしまうという見方も示している。CO2の排出により100年後には

1~6度地球の温度が上昇し、すべての農作物の生命が脅かされると、

アメリカの専門機関は述べている。つかの間の安らぎを与えてくれていたカプチーノも、

飲めなくなってしまうかもしれない。

 

コーヒーは特に気温や湿度といった、気候の変化に影響を受けやすい植物だ。

熱帯の高地がコーヒーに最適な場所と言われており、中央アメリカ、ブラジル、

インドネシア、ベトナム、東アフリカが挙げられる。気温が違うと、

コーヒーの実の数、風味、香りにわずかではあるが違いが出てくる。

国際コーヒー機関によると、ベトナムだけではなく、ケニアなどでも、

深刻な干ばつやハリケーンにより、コーヒー農家が被害を受けたと発表されている。

よく知られたコーヒーにアラビカ種とロブスタ種がある。

ベトナム国内の95パーセントのコーヒーが、ロブスタ種と言われている。

ロブスタ種は、熱にまだ強いと言われているが、

アメリカのUSDAが「今年ベトナムのコーヒー生産は8パーセント落ち込んだ」と、

みているように、世界的コーヒー輸出国第三位のベトナムも苦戦を強いられている。

国内の農家は唐辛子生産に切り替えていき、コーヒー生産者もやがて

その規模が縮小していくとみられる。

 

当然だが、コーヒー農家が減少してしまうと、

コーヒー関連の商品も自然と市場から姿を消していく。

国際熱帯農業センター研究員のPeter Läderach氏は、「コーヒー自体が激減し、

わずかな生産量に対する単価が上昇するだろう。」と、コメントした。

コーヒーにとって悲しい未来ががっちりと運命づけられたわけではないが、

少なくともこの先数十年で、コーヒーの生産が大きく過渡期を迎えることになる。

 

スターバックスコーヒーの環境部Jim Hanna氏は「我々が会社として、

この先10年、20年、30年、何を見据えているか。このままの状態が続けばですが、

そこに見えてくるのは、わが社のサプライチェーンが被る潜在的な重大リスクです。

何もアクションを取らないままいると、供給網が大打撃を被るのです。

問題が明るみになってから対応するのでは遅すぎる。」と、述べている。

 

とはいうものの、悲観するのはまだ早い。

2016年のパリ気候協定で定められているように、CO2の排出削減につとめ、

気温上昇を1.5度以内までに抑えることができたなら、

消費者と生産者の双方にとって状況は大きく変わってくるだろう。

 

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