2014年09月30日

日本とベトナム双方居住者の問題(発生)

Q.個人所得税において、日本とベトナムの双方で居住者と判定されてしまう

という事が起こりえるのでしょうか?

 

A.日本とベトナムでは、個人所得税上の居住者の定義が異なります。従いまして、場合によっては、日本とベトナムの双方で居住者と認定されてしまう事がございます。

 

●日本の居住者の定義

 

国内に住所を有する個人又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人

(所得税法2条1項 三)

 

●ベトナムの居住者の定義

 

1,恒久的住所 (外国人の場合はレジデンスカードもしくはテンポラリーレジデンスカードに

登録された場所)ありの場合、居住者。

 

2,恒久的住所無しで暦年あるいは入国から連続する12か月で183日以上ベトナム滞在の場合は居住者。

3,恒久的住所無しで暦年あるいは入国から連続する12か月で183未満のベトナム滞在の場合。

  • 課税年度で契約期間が183日以上の賃貸契約有りで海外居住者証明無しの場合は居住者。
  • 課税年度で契約期間が183日以上の賃貸契約有りで海外居住者証明有の場合は非居住者。
  • 課税年度で契約期間が183日以上の賃貸契約なしの場合、非居住者。

 

例 2013年5月1日からベトナムに入国し赴任(2年間の予定)をした場合

 

・日本の個人所得税法の考え方

 

暦年の途中で1年以上の予定で海外へ出国する場合には、出国時以降は日本に住所を有さないものとされるので日本の居住者として扱われることはなくなります。つまり、2013年1月1日から4月30日までは日本居住者とされ、2013年5月1日からは日本非居住者として扱われる事となります。

 

・ベトナム個人所得税法の考え方

 

暦年の途中でベトナムに入国し、ベトナムに183日以上滞在の満たす場合には、入国日の属する暦年でベトナム居住者として取り扱われる事となります。

つまり、2013年1月1日から12月31日までベトナム居住者として扱われる事となります。

 

この場合、2013年1月1日から4月30日までは、日本、ベトナム双方で居住者と判定され、双方の国から居住者として課税を受ける国際的な二重課税が発生してしまう事となります。

このような問題が起こった際には、どちらか1つの国で居住者となるように解決が図られます。具体的には日越租税条約を基に解決を図っていく事となります。

石川幸

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