2013年06月20日

ベトナムの漆芸術に魅了され18歳にして日本を飛び出した若手芸術家

西本 夏子 - 25 -

ベトナムの漆芸術に魅了され18歳にして日本を飛び出した若手芸術家

Q、美術に興味を持ったきっかけは?

もともと小さいころから絵を描くのが好きでした。中学の時に美術の高校があると知って、本格的に勉強したいと思って美術高校に進学を決意しました。

母親の影響で映画やカメラにも触れていて、映画の道に進もうと思ったこともありますが、

やはり絵を描くことが楽しかったですね。

Q、なぜ漆絵をなぜ選んだのか?

高校1年生のときに8つのコースを一通り体験するんですが、そのうちの一つに漆芸コースがありました。最初の授業で初めて漆の作品を見て魅了されました。言葉では表せないんですが衝撃を受けまして。。。でも実は漆にかぶれる体質なんですよ笑 染織科も着物が好きなんで迷ったんですが、染織は大学でも出来るけど漆は高校でやることは珍しいので、漆芸を選びました。

Q、漆芸の魅力とはズバリ何?

言葉では言い表しにくいんですが見たときに吸い込まれる感じでしょうか。立体的に見えるとかではなく、自分が吸い込まれる感じがするんです。ここまでの奥深さを感じられるの漆芸以外にはありませんでした。

Q、なぜベトナムに来てやろうと思ったんですか?

高校生のとき、ベトナムの漆絵の展覧会が地元で開催されていて、それを見に行ったときに漆で絵が描けることに驚きました。漆と言えば工芸品と思っていたので。高校では漆芸科でしたが、日本の漆芸は、基本的に蒔絵や工芸品や立体作品、パネル作品などがメインで、ベトナムでは、フランス植民地時代にフランス人が美術学校を設立したのをきっかけに漆芸が絵画として発展したことを知りました。

その瞬間にベトナムに行って勉強したいと思いました。タイミングとしても進路決定の時期で3年生の年末だったと思います。ただ普通に大学に進むことにも、みんながみんな進学することにも違和感がありました。

ルールにとらわれるのが嫌いだったんでしょうね。

 

 

Q、ベトナムに来るという判断をしたのが18歳、現在24歳、6年間のベトナム滞在を通して思うことは?

来て良かったと思います。なぜならたくさん楽しいことも苦しいこともあったし、日本では出会えないような方ともたくさん出会えていい影響をたくさん受けられました 。一方では日本の素晴らしさも改めて感じています。やはり綺麗な国です。人も優しいし。

最初は辛かったことばかりでした。漆絵も技術がなかったので自分の納得いく作品が出来なかったですし、ベトナム語も知らないし、知り合いもいないし。でも大家さんによくごはんをご馳走になったりベトナムの人にも助けていただきました。語学学校にも通っていたので日本からの留学生にも支えられました。

Q、今までで自分が納得した絵はどれですか?

ベトナムネット界のパイオニア

文末のプロフィールにある口元の絵です。この絵をずっと書きたくて、でも技術がなくて書けなくて。ただこの絵を書いたときは自分のイメージの質感と色合いが出せました。難しいのは自分は人の顔を書くことが好きなんですが、人には景色などの風景画が好まれます。売れるように絵を書くことと、好きな絵を書きたい葛藤はありますが、バランス良く続けて行きたいなと思います。

書いて欲しいという依頼に応えて書くこともありますよ。

Q、次のステージは何を考えていますか?

まだまだ現状には満足していません。物理的に芸術で食べて行くのは非常に厳しいですし。ただ以前より自分の作品を好きになってきました。まだまだスキルアップしたいですし、自分が受けた感動のように見てくれた人が感動してもらえたら嬉しいです。自分の頭に浮かんだもの全てを漆絵で表現できたときは最高に幸せです。

Q、これから就職する世代や社会人2、3年目の同世代に向けたメッセージはありますか?

私は昔から海外志向がありましたが、ベトナムに来て良かったと思っています。自分のやりたいことを思いっきりやれていますから。辛いことも多いですが、そんな中から学ぶこともたくさんあります。ただ日本がいい、外国がいいということではなく、全て自分次第だと思っています。ただやりたいことがある人は思い切って一歩を踏み出して欲しいですね。何とかなるものですよ。

将来有望な若手漆芸術家

プロフィール

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