争奪戦!外資によるベトナム企業株式の買収
Sabeco(サイゴンビールメーカー)、Habeco(ハノイビールメーカー)、Vinamilk(牛乳と乳製品メーカー)は、国内を代表する巨大なブランドだ。ベトナム政府は、これらの国営企業の全株の放出を発表。ホーチミン証券取引所のVN指数(ベトナム株式市場の代表的指数)が、1月に比べ、3割近く上昇していることから、国営企業の高値売買を決定した。
これにより、多くの外資企業の間でベトナム企業の株買収の争奪戦が繰り広げられそうだ。
外国企業は、ベトナム企業が持つ国内販路(流通網)の獲得を期待している。
ベトナムの国内の企業は、今まで世界市場で競争力を十分に発揮してこれなかった。
一方、ベトナム国内ではその巨大なブランドを活かして、都市部から田舎まで大きな流通網を築き上げてきた。
つまり、外資企業がそのベトナムブランドを取りこむことが出来れば、その市場においてはブランドリーダーになることができるのだ。そうすることで、ベトナムの国内の顧客に、自社製品を浸透させる時間を大いに省ける。アメリカやタイ、日本の大手が、この株放出の機会を逃すわけがない。ベトナムの企業も外資と連携することで、海外進出を見据えるチャンスが舞い降りる。
ベトナム企業のブランドは、外資という“巨大サメ”に呑み込まれはしないか?
ベトナム人専門家は、「もし外資企業が、巨大なブランド力を持つ国内企業を手に入れたら、国営企業というスタイルで築き上げてきた“国家として築いてきたブランド”を失うおそれがある。」と、コメント。
さらに続けて、「高価格な株だけに、そのブランドを買収しようとするベトナム国内の会社は少ない。もし外資がブランド所有者になるようなことがあれば、歳入のみならず、国家予算も失うことになる。ベトナムが築き上げてきたブランドが外資に呑み込まれる可能性も十分配慮しなければならない。」と付け加えた。
Source: Vietnamnet.vn
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