ベトナム人男性、米国で勾留中に死亡

2018年06月20日(水)00時00分 公開
ベトナム人男性、米国で勾留中に死亡

米国で犯罪に関与した理由で勾留されていたHuy Chi Tran容疑者(47)が死亡した。昨年10月以降、米国の移民・税関捜査局(ICE)で勾留中のベトナム人が死亡する事例が多く発生しており、今回で7件目だ。

 

土曜日、AP通信はTran容疑者は今月12日に米国南西部アリゾナ州で死亡が確認されたと報じた。Tran容疑者は米国永住権を取得していたという。

 

Tran容疑者の死因は依然として特定されていない。

 

Tran容疑者は米国内で犯罪に関与していたという理由で、国外退去命令が出されており、追放までの間はICEで拘留されていた。

 

米国内で国外退去までの間に勾留されているベトナム人移民は数千人に上るとみられている。

 

ICE職員はTran容疑者の死亡に関して「Tran容疑者が体調の異変を訴えたため、バナー・カーセ・グランデ・メディカルセンターに搬送した。搬送して1週間経っても体調は回復せず、死亡が確認された」と説明している。

 

Tran容疑者はICE管轄のEloy勾留所で勾留されていた。今月5日に意識が朦朧としていることが確認され、メディカルセンターに搬送されたという。

 

2008年に調印された米越間の合意文書で「1995年7月12日以前に米国に入国したベトナム人移民はベトナムへ強制送還されることはない」と保証されていた。

 

しかし、以前、在ベトナム米国大使を務めていたTed Osius氏によると、合意文書の内容に反して、多くのベトナム人移民に国外退去を命じているのが実情だという。

 

Osius氏はロイター通信のインタビューで「国外退去対象になっている在米ベトナム人のほとんどが1995年以前に米国に入国している。米越間の国交はベトナム戦争以来断絶していたが、1995年に国交回復が実現し、このことはその際に決定した取り決めだった」と語っている。

 

昨年12月、ICE職員のBrendan Raedy氏は「米国で国外退去対象になっているベトナム人は8600人に上る。そのうち7821人は犯罪歴がある」と話している。

 

トランプ政権樹立後、米国はベトナムをはじめとする海外9カ国を要注意国家と認定し、ベトナム人移民の受け入れに対しても前向きではなかった。

 

ICEの統計によると、昨年国外に強制送還されたベトナム人は71人に上るという。2016年には35人、2015年には32人が送還されている。しかし、この統計では送還されたベトナム人が入国した年は不明であり、そのうち何人が1995年以前に入国しているかは明らかになっていない。

 

出典:VN EXPRESS

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