ベトナム初の自動運転車、運用開始か
ベトナム交通運輸省はFPTソフトウェア社の自動運転車の計画が世界的動向とベトナム第4次産業革命の発展に密接に結びついているとコメントを発表した。
FPTソフトウェアは交通運輸省に対し、ベトナムのハイテクゾーンやソフトウェアパークでの自動運転車の試運転の許可を求め、交通運輸省は試運転実施に前向きな回答が得られているという。
自動運転車が世界的動向と第4次産業革命を促進させるベトナム政府の政策と合致していることから、同省はFPTソフトウェアの自動運転車の試運転実施を支援することを明らかにしている。
同省はFPTソフトウェア社に対し、試運転に向けてホーチミン市9区のサイゴンハイテクパーク(Saigon High Tech Park)管理委員会から許可を得ること、試運転中に敷地内で交通事故が起きた場合に責任を負うよう指示した。
また、同社は交通運輸省より試運転後に報告書を提出することと、公共道路で運用を開始する際に発生し得る問題への解決策の提示も指示されている。
FPTソフトウェアの最高責任者であるPham Minh Tuan氏は2年前に自動車テクノロジーソリューションに特化した戦略的事業部門である「FPTグローバルオートモーティブ(FGA)」を設立したと話した。
同氏によると、FGAは自動運転車開発、安全システム、エンターテインメントシステムの大きく3つの部署に分かれているという。
また、FGAでは2000人の従業員がハードウェアとソフトウェアの開発や機械設計を行っており、自動運転車に必要な機能はすでに整備されているそうだ。
FPTソフトウェア社は2017年10月31日にベトナム初の自動運転車を公開した。
同社の本社はハノイにあるが、自動運転車の走行実験などはダナンの同社敷地内やサイゴンハイテクパーク内にあるF-townキャンパスで行われているという。
現在、自動運転車の平均速度は時速20~25キロであるが、直線の道路では最大時速が40キロになるそうだ。自動運転車は走行が自動化されるだけでなく、必要に応じて駐車や車線変更、障害物をよけることもできるという。さらに、走行時間は1000時間を超え、天候や周りの明るさが変わっても問題なく走行可能だそうだ。
現在、FPTソフトウェア社は自動運転車のブレーキシステムが正常に作動するよう整備中だという。
FPTソフトウェア社は自動運転車事業だけで150以上のプロジェクトを抱えており、日本や韓国、ヨーロッパ諸国、米国に20社以上のクライアントがいるという。
同社は2020年までにソフトウェアやデザイン、分析、集積回路設計などの領域を含む自動運転車事業で2億ドル(約220億円)の売り上げを創出することを目標にしている。
さらに、自社製品が2025年までには世界の自動運転車ソフトウェアの10%のシェアを獲得することも目標に掲げている。
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