2014年09月30日

短期滞在者免税制度とは1-1

Q. 短期滞在者免税制度とはどのような制度ですか?

A.  短期滞在者免税制度とは、日本を居住地とする方がベトナムに短期出張するという事を

前提とすると、一定の条件を満たした場合には、ベトナムでの課税を免除されるというものです。これは、上記でも述べましたが、国際的二重課税を事前に排除する事を目的としています。

 

●制度適用の条件

日越租税条約第15条で規定されています。

①報酬の受領者が当該暦年を通じて合計183日を超えない期間、当該他方の締約国内に滞在すること

→ベトナムでの滞在日数が183日未満である

 

②報酬が当該他方の締約国の居住者でない雇用者又はこれに代わる者から支払われるものであること

→日本の雇用者又はそれに代わる者が給与等を負担する

(日本とベトナムのみで事業を行っている会社を前提とした場合)

 

③報酬が雇用者の当該他方の締約国内に有する恒久的施設又は固定的施設によって負担される

ものでないこと

→ベトナムにおけるPEで給与等を負担していないこと

この①から③を全て満たす必要があります。

 

●②、③の規定の意味

 

ベトナム駐在員の給与についてベトナムで損金経理した場合、給与は損金として控除され、法人税上、課税の対象になりません。

その代わりに当該給与は個人所得税として課税される事となります。

しかし、短期滞在者免税制度を適用した場合、個人所得税を免除するということになりますので、当該給与は、どこにおいても課税されないという課税の真空を作ってしまう事となります。

この事態を避ける為に、短期滞在者の給与等については、日本の雇用者(日本法人)で負担してくださいという事になります。

これが②です。また、日本法人で負担するという事は日本法人のベトナム支店で負担するというのでも良いのではないかという意見が出てくる事があります。

支店のようなPEで給与等を負担すれば、先程の課税の真空を作ってしまう事となりますので、これを認めないとしているのが③です。

 

②、③を満たす事で、短期滞在者免税制度により個人所得税が免除されても、

給与等をベトナムで損金経理していなければ、その分法人税において給与等が損金として控除されずに、

課税対象とする事が出来、課税の真空を作らずにすむという事になります。

石川幸

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