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ベトナム政府は、労働、社会保険、ならびに契約に基づくベトナム人労働者の海外就労に関する行政違反の処罰を定めた政令第283/2026/NĐ-CP号を公布した。
同政令は2026年7月15日に公布され、9月10日から施行される。これに伴い、現在適用されている政令第12/2022/NĐ-CP号は失効する。
新政令では、ベトナム国内で働く外国人労働者に関する違反についても規定されている。
法令上必要であるにもかかわらず、労働許可証(ワークパーミット)または労働許可証発給対象外確認書を取得せずに就労した外国人には、1500万~2500万ドン(約9万1000~15万円)の罰金が科される。
期限切れの労働許可証や発給対象外確認書を使用して働いた場合も同額となる。
さらに、これらの違反をした外国人については、罰金に加えてベトナムからの国外退去処分も規定されている。
必要な労働許可証などを持たない外国人を雇用した側にも罰則がある。
個人の雇用主の場合、違反する外国人が1~10人の場合は3000万~4500万ドン(約18万~27万円)、11~20人の場合は4500万~6000万ドン(約27万~37万円)、21人以上の場合は6000万~7500万ドン(約37万~46万円)の罰金となる。
企業などの組織に対する罰金は原則として個人の2倍となるため、1~10人で6000万~9000万ドン(約37万~55万円)、11~20人で9000万~1億2000万ドン(約55万~73万円)、21人以上では1億2000万~1億5000万ドン(約73万~91万円)となる。
また、労働許可証などを取得していても、その記載内容と異なる形で外国人を働かせた場合には、雇用主に外国人1人当たり500万~1000万ドン(約3万1000~6万1000円)の罰金が科される規定も設けられている。
ベトナムで働く外国人が注意したいのは、ワークパーミットを持っていないことだけをもって、必ずしも不法就労になるわけではない点である。
外国人労働者に関する制度を定める政令第219/2025/NĐ-CP号では、一定の条件を満たす外国人についてワークパーミットの取得が免除されている。
さらに、一部の対象者は「労働許可証発給対象外確認書」の取得自体も不要となる。
例えば、管理者、経営責任者、専門家、技術者としてベトナムで働く期間が1暦年で合計90日未満など一定の条件を満たす場合や、ベトナム人と結婚してベトナム国内に居住する外国人などについては、発給対象外確認書の取得を必要としないケースがある。
ただし、こうした場合でも原則として就労開始予定日の少なくとも3営業日前までに管轄当局への通知が必要となるため、「ワークパーミット免除=手続き不要」ではない。
また、「90日未満であれば誰でもワークパーミットが不要」という制度でもない。
ベトナム内務省は、短期間の試用などについても、単に勤務期間が90日未満という理由だけで免除対象になるわけではないとの見解を示している。
今回の政令283号によって、不法就労に対する罰金が新たに導入されたわけではない。
2026年9月9日まで適用される現行の政令第12/2022/NĐ-CP号でも、無許可で働く外国人本人に対する1500万~2500万ドン(約9万1000~15万円)の罰金や国外退去、無許可の外国人を雇用した側への罰金はすでに規定されており、主要な罰金額は新政令でも据え置かれている。
今回の変更は、外国人労働者制度が2025年に政令219号へ移行したことなどを踏まえ、行政違反に対する処罰規定を新たな政令283号へ整理・移行するものと位置付けられる。
ベトナムで働く日本人や日本人駐在員を抱える日系企業は、9月10日の施行を前に、労働許可証の有効期限だけではなく、現在の職位や勤務内容が許可内容と一致しているか、免除対象者について必要な確認書や通知手続きが適切に行われているかを確認しておく必要がある。







































