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AIの普及により、新卒者が労働市場へ参入する際の「足がかり」となってきた初級職が縮小し、企業は入社直後から成果を生み出せる人材を求める傾向を強めている。
国際労働機関(ILO)が公表した「世界若者雇用動向2026」は、若年層の就業環境が大きく変化していると指摘した。
マーケティングを専攻して2025年に大学を卒業したある女性は、関連職の多くで実務経験が求められたため希望職に就けず、不動産営業へ転じた。
基本給は月500万ドン(約3万円)で、社会保険の適用もなく、過去1年間の平均月収は1000万ドン(約6万円)未満にとどまった。
ILOの基準では、公正な所得や社会保障、能力開発の機会を備えた「ディーセント・ワーク」には当たらない状況であるという。
ILOは、事務、行政、サービス、販売、製造業など、若者の就業の入り口となってきた中程度の技能を要する職種が2023年以降減少していると分析する。
15~29歳が従事する仕事の6.1%は、AIの進展による大きな影響を受ける職種に属すると推計した。
一方で、科学、医療、工学など高度な専門知識を必要とする分野では人材需要が拡大している。
人材サービス会社マンパワーベトナムによると、従来は新卒者が担当していたデータ入力や書類整理、文書作成などの業務はAIや自動化ツールが代替するケースが増え、企業はより専門性の高い業務を担える人材を求めるようになった。
Jobvui CommunityでもAIチャットボットの導入により顧客対応部門の人員需要が約70%減少したという。
ただし、若年層の採用需要自体がなくなったわけではない。マンパワーベトナムの調査では、過去1年間に若手採用を増やした企業は57%、維持した企業は22%であった。
需要はAI開発、IT・データ、技術職、マーケティングなどに集中している。企業側は実務経験年数よりも、実践的な技能や学習能力、AI活用能力を重視する姿勢を強めている。
一方で、専門家は初級職の減少が将来の人材育成を阻害する恐れがあると指摘する。
企業が即戦力だけを採用し続ければ、中長期的に経験を積んだ人材が不足しかねないため、質の高いインターンシップや実際のプロジェクト、職場での研修を通じて若者が経験を積める仕組みを整える必要があるとしている。







































