〈写真:イメージ画像〉
ホーチミン市の飲食店で、重さ10kgの巨大生春巻きを30分以内に完食すると賞金がもらえる企画がSNSで話題となり、医師が窒息や急性胃拡張などの健康リスクについて警鐘を鳴らしている。
この企画では、長さ約2mの生春巻きが用意されており、肉3kg、エビ3kg、野菜と米麺4kgを使用している。
制限時間の30分以内に完食すれば賞金500万ドン(約3万1000円)を獲得できる一方、失敗した場合は材料費として300万ドン(約1万8000円)を支払うルールである。
SNSでは賛否両論が広がっており、賞金を獲得したい気持ちや失敗時の支払いを避けようとする心理が、参加者に無理な飲食を促す可能性が懸念されている。
ベトナム水中・高気圧酸素医学会のグエン・フイ・ホアン医師によると、短時間で大量の食べ物を無理に摂取する行為は健康の証明にはならず、救急処置が必要な深刻な事態を引き起こす恐れがある。
時間に追われて十分に噛まずに飲み込んだり、吐き気や腹痛を我慢して食べ続けたりすると、食べ物が喉に詰まる窒息や、気道に入り込む誤嚥の危険性が高まる。
また、短時間で大量に食べると胃が急激に膨張する急性胃拡張を起こし、強い腹痛や腹部膨満、吐き気などの症状が現れることがある。
重症の場合は胃壁への血流が妨げられ、組織の壊死や胃の穿孔、破裂に至る可能性もあるが、こうした重い合併症はまれであり、大量に食べた人すべてに起こるわけではない。
さらに、食べ続けるために無理やり吐く行為も危険で、激しい嘔吐によって食道と胃の境目の粘膜が裂けたり、重症の場合は食道が破裂したりする恐れがある。
短時間に大量の水を飲むことも安全な対処法ではなく、血液中のナトリウム濃度が低下する低ナトリウム血症を引き起こし、重症化すると意識障害やけいれん、昏睡につながる可能性がある。
ホアン医師は、安全に食べられる量には個人差があり、食べる速さや食品の性質、健康状態によっても危険性が異なるため、過去に大量の食事をして問題がなかったとしても安全とは限らないと指摘している。
大量に食べた後、激しい腹痛や胸痛、急速な腹部膨満、繰り返す嘔吐、吐血、呼吸困難、失神、意識の混乱などが現れた場合は、速やかに救急医療を受ける必要がある。
食べ物が気道に詰まった場合も直ちに救急通報し、適切な応急処置を行うことが重要で、無理に水や食べ物を飲み込ませてはならない。
医師は参加者だけでなく、飲食店やイベント主催者、動画制作者にも責任があるとし、体調不良を訴える参加者に無理な完食を促さず、イベント開催時には応急処置ができる人員や救急連絡体制を確保するよう求めている。







































