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ベトナムの国会で10月18日、給与が月150万〜200万ドン(約9200〜1万2000円)増えても、食費や住居費、教育・医療費などの生活費が200万〜300万ドン(約1万2000〜1万8000円)増えたとする家計の声が紹介され、賃上げが暮らしの改善につながっていないとの懸念が示された。
発言したのは、アンザン省の高校校長でもあるチャウ・クイン・ヤオ国会議員で、社会経済情勢に関する討議で、低・中所得層が直面する実際の生活費の負担は、消費者物価指数(CPI)だけでは十分に把握できないと指摘した。
2026年1〜9月の平均CPI上昇率は4.52%と目標範囲内に収まったものの、算出対象には購入頻度の低い商品や長期間使用する商品も含まれており、同議員によると、多くの公務員や労働者は収入の約80%を食費、住居費、教育費、医療費に充てているという。
統計上の食料品価格の上昇率は3.9%だが、伝統市場などでは10〜15%値上がりしているとの声もあり、4人家族では1回の食事にかかる費用が3万〜5万ドン(約180〜310円)増える場合があると説明した。
また、一部の工業団地や大都市では家賃が12〜18%、教育・医療サービス料金が約7.5%上昇したと指摘し、授業料の免除や学生・生徒への医療保険支援があっても、関連する追加費用が家計を圧迫しているとした。
物価上昇の要因として、賃上げの発表前後に一部の商店や家主が商品価格や家賃を引き上げる動きがあるほか、燃料価格の変動による輸送費の増加も挙げられた。
賃貸住宅によっては、入居者から徴収する電気代が1kWh当たり3500〜4500ドン(約20〜30円)、水道代が1㎥当たり2万5000〜3万ドン(約150〜180円)に達するケースもあり、工場労働者や低所得者の負担が大きくなっているという。
さらに、物流費や流通過程の中間コストも価格上昇の一因とし、ベトナムの物流コストが約16〜17%と、シンガポールやマレーシアの約12%を上回っていることや、農産物が消費者に届くまでに3〜4段階の仲介業者を経由する場合があることを指摘した。
こうした状況を踏まえ、同議員は財政省に対し、CPIとは別に食費、住居費、教育費、医療費の4項目を基にした生活費指標を検討し、賃金改定や個人所得税の扶養控除額を見直す際の参考にするよう提案した。
また、公共サービス料金の引き上げを賃上げと同時期に実施せず、少なくとも6カ月の間隔を設けることや、伝統市場や工業団地周辺での物価安定策を強化すること、100万戸の社会住宅建設計画を加速させて労働者の家賃負担を軽減することも求めた。
一方、ライチャウ省選出のホアン・クオック・カイン国会議員は、7月1日から基礎自治体の公務員に対する公務手当の割合が25%から55%に引き上げられたものの、同自治体の総合サービスセンターに勤務する公的職員は対象外となっている問題を指摘した。
山岳地域では少人数で広い地域の行政業務を担うケースが多いとして、同議員は対象職員への支援制度の見直しに加え、基礎自治体の専門部署の長と副長の役職手当がそれぞれ月63万2500ドン(約3900円)、37万9500ドン(約2300円)にとどまっていることから、手当の引き上げも提案した。








































