〈写真:イメージ画像〉
ベトナムで、スマートフォンなどを使って仮想の寺院を訪れ、礼拝や読経を体験する「オンライン参拝」が流行しており、関連サービスには連日数万人規模のアクセスが集まっている。
この流行は韓国発で、26歳のパク・ジンウォンさんが開発した仮想寺院「Sansa」は、公開から3日間で60万人が訪問し、11月1日には累計100万人に達した。
利用者の急増によるサーバーの過負荷に対応するため、仮想寺院内の座席数は当初の20席から1万席に拡大された。
Sansaでは、利用者が僧侶姿のアバターとなって山間部の寺院を散策し、108回の礼拝や数珠を使った祈り、読経、木魚をたたく動作などを体験できる。
ベトナムでも「Niệm Phật online」や「dichuaonline」などの類似サービスが利用されており、早朝や深夜には礼拝用のオンラインルームが満員になることもある。
ハノイ市在住の30歳の女性は、出勤前にアプリを開いて仮想空間で焼香や礼拝を行い、仕事前のストレスを和らげているという。
この1週間は朝・昼・夜に利用し、1日合計約2時間をオンライン参拝に費やしている。
ホーチミン市の24歳の女性も、仮想の焼香や鳥・亀の放生などを通じて「功徳ポイント」を集め、数珠の強化や衣装の交換を楽しんでいる。
ポイントに現実の価値はないと理解しながらも、課題の達成や画面に表示される平穏を願うメッセージが、仕事後の孤独感を和らげているという。
こうしたアプリの一部には、毎日のログインや境内の掃除、水やりなどでポイントを獲得するゲーム的な機能も導入されている。
ホーチミン市人文社会科学大学のグエン・タイン・フォン博士は、仮想寺院について、高齢者や障害者、宗教施設から遠い地域に住む人々が宗教儀礼に触れる機会を得られる新たな文化活動だと評価している。
一方で、現実の信者同士の交流が不足し、過度に利用すると仮想空間での満足感に依存して現実生活から離れる恐れがあると指摘した。
マルチメディア分野の講師グエン・フー・トゥアン氏も、宗教儀礼がボタン操作やポイント獲得に置き換えられることで、心の安らぎよりもゲームの仕組みに夢中になる危険性を警告し、一時的なリラックス手段として利用するよう呼びかけている。
実際に、ハノイ市在住の33歳の女性は、修行が娯楽化して宗教的な厳粛さが失われると感じ、インストール翌日にアプリを削除した。
女性は、ポイントの蓄積や報酬の交換ではなく、実際に寺院を訪れて静かな空間に身を置くことが、本当の心の安らぎにつながると考えている。





































