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ベトナム産ドリアンの輸出先が中国に集中しており、2026年1〜9月の輸出額の約96%を中国本土向けが占めたことが、税関局の暫定統計で明らかになった。
同期のドリアン輸出総額は前年同期比25%増の34億5000万ドル(約5450億円)で、このうち中国本土向けは27.6%増の約33億ドル(約5200億円)に達し、輸出全体に占める割合は前年同期の93.6%から上昇した。
中国以外の輸出先との差は大きく、2位のパプアニューギニアは3768万ドル(約60億円)、香港は3670万ドル(約58億円)、米国は約2050万ドル(約32億円)にとどまった。
ベトナム青果協会のダン・フック・グエン事務局長によると、中国では生鮮ドリアンの需要が高い一方、その他の市場では冷凍品や加工品が中心となっており、中国に代わる大規模な販売先の確保は難しい状況である。
こうした依存構造により、中国が品質検査を厳格化したり輸入を減らしたりした場合、ベトナムのドリアン産業は大きな影響を受ける恐れがある。
ドリアンは高価格で取引される一方、熟すのが早く長期保存が難しいため、通関が滞ればメコンデルタや中部高原の梱包施設で在庫が滞留し、生産者が安値での販売を迫られる可能性がある。
特に収穫の最盛期には出荷が集中するため、輸出が停滞すると仲買業者による買い取りの縮小や価格引き下げにつながりやすく、冷蔵保管設備を持たない農家は不利な立場に置かれる。
米国、EU、日本、韓国、オーストラリアなどにも需要拡大の余地はあるものの、冷凍品の消費やアジア系住民向けの販売が中心であり、中国向けの生鮮ドリアンを短期間で振り向けることは困難とされる。
今年の輸出は当初の期待ほど伸びておらず、収穫期の販売価格低下に加え、メコンデルタの栽培地域におけるカドミウム問題や中部高原の不安定な天候が品質と生産量に影響した一方、加工品の輸出拡大が全体の輸出額を押し上げた。
グエン事務局長は、中国市場を安定的に維持するため、栽培段階からカドミウムや残留農薬を管理するとともに、原産地の追跡体制や検査能力を強化し、栽培地域と梱包施設の管理を徹底する必要があると指摘した。
長期的には冷蔵・冷凍設備への投資を進め、冷凍果肉やアイスクリーム、菓子、ドリアン粉末などの加工品を増やすことで保存期間を延ばし、遠隔地への輸出を拡大することが求められている。
また、地域的な包括的経済連携協定(RCEP)やEU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)を活用し、日本や米国、EUの高級市場やアジア系消費者向けの販路を開拓するとともに、国際的な農業認証基準への対応や、企業と農業協同組合による長期買い取り契約、産地での物流・保管体制の整備を進める必要がある。
グエン事務局長は、2026年通年のドリアン輸出額について、前年比約20%増の45億〜47億ドル(約7100億〜7400億円)に達するとの見通しを示している。






































