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ベトナムでは外食価格の上昇が続く一方、原材料費や人件費などの負担も増しており、多くの飲食店で値上げが利益改善につながっていない。
iPOS.vnとNestlé Professionalの2026年上半期の飲食市場報告によると、夕食に5万ドン(約300円)未満を支出する客の割合は2025年の47.61%から36.93%へ低下し、7万1000ドン(約420円)以上の割合は28.12%から38.76%へ上昇した。
5万1000〜7万ドン(約300〜410円)が最も競争の激しい価格帯となっているが、客単価の上昇は消費者の高級志向だけでなく、運営費や販売コストの増加による価格転嫁も影響している。
2026年上半期のF&B業界全体の売上高は推定432兆7000億ドン(約2.6兆円)で前年同期比6.55%増となったが、同期間の消費者物価指数(CPI)は平均4.38%上昇しており、売上増の一部は価格上昇によるものである。
市場のF&B店舗数は約32万9200店と、2025年第2四半期末の約29万9900店から約3万店増えた一方、1店舗当たりの平均売上高はほぼ横ばいか、わずかに低下した。
調査対象の約43%が前年同期比で減収となり、5%超の増収を確保した店舗は20.22%にとどまったほか、27.53%が5〜20%、15.17%が20%超の減収を記録した。
ホーチミン市で飲食店3店舗を運営する事業者も、一部商品の価格を約10%引き上げ、6万8000ドン(約400円)の商品を約7万4000ドン(約440円)としたが、増額分は税金や人件費などの追加コストを補う程度で、利益増にはつながっていないと説明した。
一方、消費者の35.16%は2026年下半期にF&Bへの支出を減らす予定と回答し、52.26%が現状維持、増やす予定とした割合は12.58%にとどまった。
飲食業界の専門家は、消費者が外食自体をやめるのではなく、利用頻度を抑えたり店舗を厳選したりする傾向が強まり、支払う金額に見合った価値がこれまで以上に求められていると指摘している。
ベトナム財務省によると、2026年1〜8月のCPIは前年同期比4.45%上昇しており、エネルギー、輸送、原材料などのコスト上昇に加え、年末の消費需要拡大も物価を押し上げる可能性がある。
コスト削減余地が限られる中、飲食事業者には単純な値下げや割引ではなく、年末商戦に向けた新商品や期間限定メニューなどで客に付加価値を示す対応が求められている。







































