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観光人材不足のホーチミン、スイス式研修プログラムを導入
＜写真：tuoitre.vn＞
ホーチミン市の観光業は2024年に国際観光客数が、前年比20％増の600万人を突破するなど目覚ましい成長を遂げた。
一方で、観光産業全体において質の高い人材が不足しているという深刻な課題に直面している。
こうした状況に対応すべく、ホーチミン市観光局はスイスの持続可能な観光支援プロジェクト（ST4SD）と連携し、2025年よりスイス式の観光・ホテル管理研修プログラムを導入する運びとなった。
26日に行われた記者会見において、ホーチミン市観光局のブイ・ティ・ゴック・ヒエウ副局長は「観光業は回復傾向にあるが、その裏で旅行会社や宿泊施設など観光関連全般において、人材の質・量ともに不足が顕著となっている」と述べた。
新型コロナウイルスの流行により多数の労働者が業界を離れた結果、需要回復後も十分な人材確保が困難な状況が続いている。
新たに導入される研修プログラム「Swiss Executive Hospitality Training（Swiss EHT）」は、世界的に評価を受けるスイスのEHLホスピタリティ・ビジネススクールとの協力により実施されるものである。
対象はホーチミン市内の三つ星から五つ星クラスのホテルに勤務する職員や、観光行政に携わる公務員である。
研修はオンラインと実地研修を組み合わせた構成となっており、今後3年間で最大500人の専門人材を育成する計画である。
EHLが発行する修了証は国際的な評価を受けており、「職業のパスポート」としてキャリア形成において強い効力を持つとされる。
また本研修は持続可能な観光業の発展を支えるだけではなく、倫理的かつ現代的な経営意識の醸成も目的としている。
スイス政府の支援のもと、同国が長年培ってきた観光教育のノウハウが、ベトナムの観光産業に導入される初の事例として注目されている。
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