ベトナムの観光人材不足、サービス品質に影響

2024年04月19日(金)08時00分 公開
ベトナムの観光人材不足、サービス品質に影響

〈写真:dan tri〉

 

ベトナムで観光業の人材不足が深刻化しており、観光協会のカオ・ティ・ゴック・ラン常任副会長によると、特に高い専門性を要する労働力が不足している。

 

地域による人材の不均衡が観光地域の急速な成長に影響を及ぼし、サービスの質の低下と不安定を招く状態である。

 

国家統計局の報告によると、第一四半期のサービス業の売上は、観光業からの積極的な寄与により増加した。

 

しかし、観光業の質を向上させるためには、より質の高い人材が必要である。

 

新型コロナウイルスの影響で他業種への転職が進み、観光業は人材の空白に直面しており、市場の需要に応じた人材の質を向上させることが急務となっている。

 

2023年末の46都市の報告によると、ハノイ市、ホーチミン市、カインホア省、クアンニン省、ニンビン省といった主要な観光都市が労働力不足に直面した状態である。

 

一方、ダナン市、トゥアティエン=フエ省、カマウ省などは観光客の回復が遅れており、一時的に人材が要件を満たしている。

 

ラン常任副会長によると、宿泊施設の稼働率を70%以上に保つために、観光業では約48万5000人の労働力が必要であり、その中で管理職は約4万5000人が必要である。

 

2025年までには80万人以上、2030年には100万人以上の労働力が必要と予測されている。

 

高い教育機関では年間2万人の学生が卒業しているが、専門的な訓練を受けた観光労働者は全体の43%に過ぎず、ほぼ半数が外国語を話せない状況である。

 

このため、訓練プログラムの標準化が求められている。高等教育機関、専門学校、技術学校を含む約200の訓練機関が存在するが、企業や社会の要求に応えるための質の向上が急務である。

 

政府は、経験豊富な観光労働者が他の職種に転職した後に観光業に戻ることを奨励し、支援する政策を設けなければならない。

 

さらに、地方の専門学校や民間企業、外資系企業による観光教育の場を増やすことで、教育方法の多様化を図り、学習環境を改善すべきである。

 

 

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