〈写真:イメージ画像〉
ハノイ市で、操縦士を必要としない2人乗りの電動垂直離着陸機(eVTOL)「EHang EH216-S」を使った「空飛ぶタクシー」の実証実験が提案されている。
ハノイ市科学技術局とフンベト投資貿易技術社は9月28日、EHangの自律型旅客・貨物輸送機について、研究や管理された実証実験を検討するための協力協定を締結した。
計画ではホアラック・ハイテクパークでEH216-Sの実証実験を行うほか、無人航空機の交通管理システムや運航管理センター(OCC)のモデル構築などを検討する。
実証実験で有効性が確認された場合、関係者は適切な商業運航モデルについて引き続き研究する方針で、ハノイ市はeVTOLの運航拠点整備や人材育成、技術基準、安全運航に関する規定の研究も進めるとしている。
EH216-Sは中国のEHangが開発した完全電動のeVTOLで、操縦士を乗せず、最大2人の乗客を輸送できる。
あらかじめ設定された飛行ルートに沿ってGNSSなどの航法技術を利用して自動飛行し、機体は高さ1.93m、全幅5.73m、最大離陸重量620kgである。
メーカー公表値では最高設計速度は130km/h、航続距離は約30kmで、短距離の都市内移動や地域間輸送、観光用途などが想定されている。
飛行制御や動力系には複数の冗長システムが採用され、異常発生時には予備システムが機能を引き継ぐほか、機体の状態を継続的に監視し、必要に応じて緊急着陸を行う仕組みを備えるという。
EH216-Sは2023年10月に中国民用航空局(CAAC)の型式証明を取得し、2024年には生産証明、2025年3月には同機を運航する事業者が旅客輸送に必要な運航証明を取得した。
EHangによると、同社の機体は2026年8月までに米国やスペイン、タイ、韓国、日本、アラブ首長国連邦(UAE)など数十カ国で計9万回以上の飛行を実施している。
ただし、今回の協定は実証実験に向けた研究・提案段階であり、EH216-Sによる商業タクシー運航がベトナムで認可されたわけではなく、今後は試験計画を整備して市当局の審査・承認を受ける必要がある。







































