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ホーチミン市で雨季後半に集中豪雨が相次ぎ、9月1日〜10月6日の降水量が過去46年間の同時期で最多を記録した。
雨季前半は記録的な少雨だった一方、9月以降は短時間に大量の雨が降る異例の気象状況となっている。
南部気象水文台の観測データによると、タンソンホア観測所では同期間の総降水量が680.5mmに達し、これまでの最高だった2012年の650.5mmを上回った。
同市では5月の降水量が平年を36%下回り、6〜8月も合計で平年より40%少なく、同時期として過去20年間で最低水準となっていた。
しかし、9月には降水量が平年を48%上回り、10月最初の6日間にはタンソンホア観測所で平年の3倍に相当する雨量を記録した。
特に特徴的なのは、降雨日数が例年より少ないにもかかわらず、降水量が過去最高となった点である。
9月1日〜10月6日の雨が降った日の平均降水量は27.2mmと1980年以降で最も多く、短時間に雨が集中する傾向が顕著となっている。
9月21〜22日には、ニャーベ観測所で24時間に187.5mmの雨量を観測した。
南部気象水文台のレ・ディン・クエット予報部長は、数時間で数百mmに達する極端な豪雨が発生しており、今回のような降水量は近年のホーチミン市では非常に珍しいと指摘した。
同部長によると、2026年は強いエルニーニョ現象の影響で通常なら降水量が減少する気象条件にあるものの、9月には平年を大幅に上回る雨量を記録した。
近年は雨量が増加傾向にあり、特に過去3年間は数日間続く大雨も頻繁に発生しているという。
こうした豪雨の背景として、都市化に伴うヒートアイランド現象との関係も指摘されている。
2024年に公表された世界1056都市を対象とする研究では、ホーチミン市の市街地と周辺地域の年間降水量の差が約274mmに達し、世界の面積上位100都市の中で最大となった。
研究に参加した米テキサス大学オースティン校の研究者によると、都市部はコンクリート建築物や道路、交通機関の排出ガスなどの影響で周辺農村部より気温が3〜5℃高くなる傾向がある。
暖められた空気が上昇して冷却されることで雨雲が形成され、大気中の汚染物質も水蒸気の凝結を促し、降雨を強める要因となり得るという。
また、都市部で形成された雨雲は風下の地域に大雨をもたらす場合がある一方、周辺地域も高温の場合には雨雲が移動しにくくなり、市街地に集中豪雨を引き起こすことがあると説明している。
農業環境省が10月9日に公表した2025年版の気候変動シナリオでも、ホーチミン市の年間降水量は今世紀末まで大きく変化しないものの、激しい雨が降る日数は増加すると予測されている。
温室効果ガスの排出量が少ないシナリオでも、今世紀半ばには1日の降水量が50mmを超える日数が1995〜2014年比で27%増加し、100mmを超える日数は83%増加する見通しである。
専門家は、都市化の進展と気候変動によって豪雨や浸水のリスクが高まるとして、ヒートアイランド現象の抑制や緑地整備に加え、排水設備の強化、豪雨警報システムの整備、地域ごとの浸水リスク評価など、都市全体での適応策が必要だと指摘している。







































