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長時間労働や将来への不安を背景に、若い世代が仕事による心身の限界に追い込まれる「バーンアウト(燃え尽き症候群)」が深刻化している。
収入確保や生活費の負担、AIによる雇用不安などから休息を取れず、健康悪化を自覚しながら働き続ける人が少なくない。
ホーチミン市で語学講師として働く20代女性は、週末には4つの教室を掛け持ちし、1日16時間に及ぶ勤務を続けている。
家賃や実家への仕送り、結婚資金のため、月収約5000万~6000万ドン(約31万~37万円)を得ながらも働き詰めの生活を選び、慢性的な頭痛や体調不良に悩まされている。
一方、ソフトウェアエンジニアの20代男性も、本業に加えて海外向けの受託開発を深夜まで続け、睡眠時間は1日3~4時間にとどまる。
体重増加や記憶力低下、手の震えなどの症状が現れているという。
世界保健機関(WHO)は2019年、バーンアウトを職業に関連する健康状態として国際疾病分類(ICD-11)に位置付けた。
専門医によれば、極度の疲労感、仕事への無関心や否定的感情、業務効率の低下が主な特徴であり、不眠や高血圧、免疫力低下を招き、適切な対応がなければうつ状態へ進行する恐れがあるという。
WHOと国際労働機関(ILO)の研究では、週55時間を超える労働は、標準的な35~40時間労働と比べて脳卒中のリスクを35%、虚血性心疾患による死亡リスクを17%高めるとされる。
ILOは2026年の報告でも、長時間労働や雇用不安、精神的負担などの職場の心理社会的リスクが、世界で年間84万人超の心血管疾患による死亡に関与していると警告した。
専門家は、企業側が業務範囲を明確にし、不必要な会議や時間外対応を減らすとともに、心理的支援体制を整える必要があると提言する。
一方、働く側にも勤務時間と私生活の境界を明確にし、十分な睡眠や運動、適切な栄養を確保することが重要であるとしている。
ただ、生活の重圧や取り残されることへの不安から、休息を取ること自体が難しい若者は依然として多い。







































