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ベトナムで燃え尽き症候群が深刻化、多くの若者が心身ともに疲労
<写真:VnExpress>
最近の調査によると、多くの国で『燃え尽き症候群』が記録的な水準に達しており、ベトナムでも仕事の疲れを理由に専門家の助けを求める若者が増加している。
燃え尽き症候群は仕事上のストレスの結果として、個人が消耗し、モチベーションや生産性を低下させる原因となる。
ハノイ市バックマイ病院精神科の調査によると、ベトナム人の30%が精神障害を持ち、そのうち25%がうつ病であり、2021年には37%の労働者が「疲れ切っている」と回答していることが明らかになっている。
同市内で医療従事者として働くフンさんは「十分でない」という恐怖から1日18時間も働き続け、恒常的な不安や食欲不振、疲労感が原因で入院したという。
医療専門家によると、フンさんは身体的な症状以外に『燃え尽き症候群』の精神的な兆候として、怒りやすい、落ち込む、やる気が出ない、自責の念を持つといった症状が発症している。
同市内の大企業で働くハンさんは「働き過ぎると心身ともに不安定になるが、それでも仕事をやり遂げられないのが怖い」として仕事のことばかり考えており、睡眠障害に悩まされている。
他の会社員であるリンさんも仕事のプレッシャーの犠牲者となっており、38度の熱や止まらない咳に悩まされているが、「KPIを達成できないことの方が心配」として会社を欠勤することはない。
これらの3人は「健康を害してまで仕事に打ち込む」という、決して珍しいケースではなく、Milieu Insight社がシンガポールとマレーシア、インドネシア、フィリピン、タイ、ベトナムの6000人を対象に行った調査によると、東南アジアのオフィスワーカーは休暇を取ることを恐れていることが明らかになっている。
同調査では実際に71%が「体の不調があっても仕事を続ける」と回答し、65%が「心の不調を捨てて仕事に行く」と回答している。
こうした回答の主な理由は仕事を放棄することへの罪悪感だけでなく、休暇中に機会や重要な決定を逃すことへの恐れだという。
ベトナム人回答者の60%以上が「身体的・精神的に調子が悪いときでもあえて休みを取らない」としており、多くの若者が「目標を達成しなければならない」というプレッシャーから、仕事を止めることができないと回答している。
心理学者のチャン・キム・タイン氏によれば、これは社会が発展する過程で必然的に生じる現象だという。
現代の若者は労働市場における高い緊張による精神的な圧力と、安定した仕事を確保しようとする野心からの圧力といった高い競争圧力に直面しなければならなず、若者は以前の世代よりも『燃え尽き症候群』になりやすい。
また、テクノロジーやデバイスの不適切な使用によって疲弊し、長時間労働の後に自分自身を充電する方法を知らない人が多いという問題もある。
心理学者によると、仕事上のストレスから『燃え尽き症候群』を経験した若者の多くが、うつ病に陥っても自分の状態を自覚していないという。
こうした『燃え尽き症候群』はベトナムだけでなく、多くの調査によって世界の多くの国で若者が仕事を辞める最大の理由になっていることが指摘されている。
CNBCの調査では過去2年間で19〜20歳のZ世代の40%、28〜39歳のミレニアル世代の24%が仕事を辞めようとしたことが明らかになっている。
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