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ベトナムの若者に舌や唇へのピアスが流行、トラブルが続出
〈写真:Vietnam net〉
近年、ベトナムの若者の間で、舌や唇へのピアスが流行している。またそれに伴いピアスによるトラブルで病院へ緊急搬送される10代の若者が継続的に記録されている。
ホーチミン市の第1小児病院のグエン・ヴァン・ダウ医師によると、最近も同市在住のNさん(16)という若い患者の舌ピアスによる合併症のケースを扱ったばかりだという。
ある日の早朝、Nさんは顔色が悪く、話すらできない状態で母親に連れられて来院した。医師が診察のためにNさんの口を開けると、Nさんは大量の血を吐き出した。痛みが酷く、飲み込むことも、口を開けることもできずに口の中に血が溜まった状態となっていた。
Nさんは友人たちと一緒に美容院に行き、ピアスを開けてもらった。Nさんの友人たちは、耳や鼻、へそにピアスを開けたが、Nさんは母親に怒られることが怖く、舌にピアスの穴を開けた。その夜から翌朝にかけて、Nさんの舌から大量の出血が起こったため、パニックになり、母親に連れられて病院を訪れた。
医師が診察を行なったところ、Nさんの舌は大きく腫れ、感染症を起こしていた。医師はNさんの舌に麻酔薬を注射し、埋もれていたピアスを除去した。美容院が消毒を一切行わずにピアスの穴を開けたことが原因であった。
幸い、Nさんは母親によって救急室に運ばれて早期治療を受けることが出来たが、もし遅くなれば生命を脅かす危険性もある。
同病院ではNさんの前にも、Dさんという10代少女の治療を行なっている。Dさんが病院へ来院した時には、ピアスが原因で舌が腫れ、痛みで飲食ができず、言葉の発音すらできない状態であった。
ピアスを外すように勧告した医師に対してDさんは、「彼氏が舌ピアスを気に入っているので、嫌だ」と拒否したという。医師は仕方なく消毒と抗生物質の処方で様子を見ることにした。1週間後の経過観察で来院した際、Dさんの鼻には新たなピアスが増えていた。
ダウ医師によると、舌には構造上、無数の血管があるため、舌へのダメージは非常に危険な事態を引き起こす可能性が高い。口腔内は細菌の種類と数が最も多い場所であるため、舌にピアスの穴を開けることは、感染に繋がる危険性が高い。
Nさんの症例を振り返ってみると、美容院でのピアスの穴開けは非滅菌状態で実施されていた。また、病院の検査で安全性の低い金属が美容院のピアスに使われていたことが判明している。
安全性の低い素材を使った異物を体内に残しておけば、確実に健康を害することになる。これらの患者は、傷口の出血の再発、唇や舌の変形を引き起こす可能性など、長期的なリスクにも直面している。
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