ベトナム人男性の間で整形や化粧品の使用が増加

2022年04月18日(月)13時30分 公開
ベトナム人男性の間で整形や化粧品の使用が増加

〈写真:VnExpress〉

 

ベトナム人男性の間で、整形手術を受ける人や化粧品を使用する人が増加している。

 

Tran Dang Phuoc Cuongさんは高校卒業後、インテリアデザインを学ぶために中国へ渡った。そこで彼は、小遣い稼ぎのためにバーのダンサーを志願したが、面接官に「イケメンしか採用しない」とあっさり断られた。

 

それ以来、彼はウェイターとして働きながら、いつか整形手術を受けるためにお金を貯めようと決心したという。

 

2011年、彼は500万ドン(約2万7600円)を支払って、フィラーを使って鼻の形を変える非外科的隆鼻術を受けた。しかし、もっと洗練された顔になりたいと、翌年には鼻の外科的整形手術を受けた。

 

19歳の時、上海に戻り、自信満々で洋服店の写真モデルに応募。

 

彼は、容姿は性格と同じくらい重要であり、人生における経験やチャンスに影響を与えるものであると考えるようになっていた。

 

2013年、唇とあごを整形し、その4年後、頬骨を下げて、顎の骨を削り、鼻の形を整える12時間の手術を受けた。

 

2019年には、スマイルラインの修正と鼻の新たな整形を行なった。

 

10年間に9回受けた手術の総費用は約10億ドン(約552万円)に上っている。

 

こうした例は、Cuongさんだけではなく、「容姿を理由に振られた」「妻の父親だと勘違いされからかわれた」などの理由をはじめとして、整形するベトナム人男性が増加しているという。

 

ハノイ市のバックマイ病院の形成・美容外科部長であるファム・ティ・ヴィエット・ズン医師によると、形成手術を受ける男性の数はまだ少ないものの、近年は年5%程度で増加している。

 

また、以前の形成・美容外科治療は治すこと、身体機能を回復させることだけが目的であったが、今は見た目も重視されるようになっている。

 

別の男性は、職場で容姿をからかわれたことをきっかけに自宅でのスキンケアコースを注文した。どんなに忙しくても毎晩、10種類以上のクリームや美容液を使って、肌の手入れをするという。

 

近年、男性用化粧品市場の拡大には、この男性のような個人の存在が大きく貢献している。


ホーチミン市に本社を置くある化粧品会社では、2016年に会社を設立して以来、男性用化粧品の売上が3倍になっている。

 

米国のアライドマーケットリサーチ社によると、世界の男性用メイクアップ&パーソナルケア産業は、2022年までに1660億ドル(約21兆円)に達すると予想されている。

 

その中でも男性用化粧品業界のブームに拍車をかけているのは、アジア太平洋地域だ。

 

英国の市場調査会社ミンテルによると、アジア太平洋地域の美容市場は131億ドル(約1兆6586円)規模であり、世界でもトップ10にランクインしている。

 

ベトナムの大手ショッピングモールチェーンの統計によると、男性用スキンケア用品は商品の20%を占め、売上が年10〜20%で伸びており、今後、多くの企業が参入する大きなマーケットになると予想される。

 

 

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