〈写真:イメージ画像〉
ベトナムのハノイ市で大気汚染が再び深刻化しており、10月15日午前9時時点の空気質指数(AQI)は175に達し、世界の大気汚染状況を監視するIQAirのランキングで世界ワースト3位となった。
同時点ではインドネシアのメダン市が188で1位、シンガポールが180で2位となり、ハノイ市内のチャウクイ地区では2カ所の観測地点でAQIが200を超える非常に悪い水準を記録したほか、数十カ所で170〜200の高い数値が確認された。
ハノイ市では9月に雨が多く比較的良好な大気環境が続いていたが、10月に入り汚染が再び悪化している。
乾燥した天候や風の弱さ、昼夜の大きな気温差によって気温の逆転現象が発生しやすくなり、汚染物質が拡散せず地表付近に滞留していることが主な要因とされる。
一方、ハノイ市農業環境局の大気質監視システムでは4カ所の観測データのみが表示され、2カ所がAQI100超の悪い水準、残る2カ所が中程度となっており、観測システムによって数値に違いがみられる。
大気汚染は北部の周辺地域にも広がっており、フンイエン省やバクニン省、ハイフォン市、タイグエン省の一部でも大気質の悪化が確認された一方、中部や南部では良好な水準を維持している。
乾季の汚染悪化を受け、ハノイ市は交通による粉じん、建設工事、屋外での野焼きを主要な汚染源として対策を強化している。
市内126の行政区域に対して道路清掃や散水、洗浄を強化するよう求めるとともに、建設現場には防じん設備の設置や散水、出入りする車両の洗浄を徹底するよう指示している。
また、市中心部の環状1号線内の一部道路では、粉じんを抑制するためのミスト散布を試験的に実施しており、道路の散水や清掃車による粉じん回収と組み合わせて効果を検証している。
長期的な対策としては、排出ガスの多い車両の進入などを制限する低排出区域の導入や交通手段のグリーン化を推進しており、7月1日からホアンキエム地区で低排出区域の試験運用を開始した。
農業環境省環境局のレ・ホアイ・ナム副局長は、地域や都市ごとに具体的な大気質改善目標を設定し、排出源の調査や観測データの一元管理、広域的な連携を強化する必要があるとの考えを示した。
専門家のホアン・ズオン・トゥン氏も、大気汚染物質は行政区域を越えて移動するため、ハノイ市だけの対策では解決が難しく、周辺自治体と連携した広域的な大気質管理が不可欠だと指摘している。







































