ベトナムの偽物・偽ブランド事情|見分け方と日本への持ち帰りルール
目次
ベトナムの市場や一部の店舗では、有名ブランドのロゴやデザインによく似たバッグ、衣類、靴、スマホケースなどを見かけることがあります。
中には一見しただけでは本物との違いが分かりにくい商品もありますが、ロゴや刻印の1カ所だけを確認して「本物」と判断するのは危険です。
ブランド品を確実に購入したい場合は、公式店舗や正規販売店を利用するのが最も確実です。また、日本へ持ち帰る際は、海外から郵送してもらう場合と、自分の手荷物として持ち帰る場合で税関上の扱いが異なります。
この記事のポイント
- ベトナムでも偽造品・偽ブランド品の販売は法律上の取締り対象
- ベンタイン市場などではブランド風の商品を見かけることがある
- ロゴや刻印など1つの特徴だけで本物・偽物を判定するのは危険
- 「スーパーコピー」「N級品」といった表現は正規品を保証するものではない
- 海外事業者から日本へ郵送される模倣品は、個人使用でも輸入できない場合がある
- 旅行者が自分で手荷物として持ち帰る場合は、郵送とは税関上の扱いが異なる
ベトナムでも偽ブランド品の販売は取締り対象
現在の法制度ではベトナムには、偽造品の製造・販売や知的財産権の侵害を取り締まる制度があります。行政処分の対象となるだけでなく、内容や規模によっては刑事事件として扱われるケースもあります。
「偽物を売っても問題ない国」ではありません
市場や商業施設で模倣品を見かけることがあっても、販売が合法という意味ではありません。ホーチミン市でも市場、商業施設、オンライン販売などを対象に、偽造品や知的財産権侵害商品の取締りが行われています。
2026年にはホーチミン市でも知的財産権侵害への取締りが強化され、ベンタイン市場を含む商業エリアが重点的な確認対象となっています。
ベンタイン市場などでブランド風の商品を見かけたら
ホーチミンを代表する観光市場のベンタイン市場では、衣類、バッグ、財布、靴、スマホケース、雑貨など幅広い商品が販売されています。
その中には有名ブランドを思わせるロゴやデザインの商品を見かけることもあります。
ただし、ロゴが付いている商品を見ただけで、個別の商品を「偽物」と断定することはできません。
ブランド品として購入する場合は、販売店が正規販売店なのか、正規の購入証明を発行できるのかを確認することが重要です。






上の写真はPosteが過去にベンタイン市場を取材した際に撮影したものです。現在の販売商品、価格、店舗状況を示すものではありません。
ベンタイン市場そのものの営業時間、買い物、値段交渉、アクセスについては、ベンタイン市場完全ガイドで詳しく紹介しています。
偽ブランドは「ロゴ1カ所」だけでは見分けられない
「ロゴの形が少し違う」「刻印があるから本物」「シリアル番号が入っているから正規品」といった単純な判定方法は、現在ではおすすめできません。
精巧な模倣品では、ロゴ、箱、保証書、シリアル番号、QRコードなどまで似せて作られている場合があります。
本物かどうかを判断するときは、商品の一部分だけを見るのではなく、販売経路を含めて総合的に確認しましょう。
| 確認するポイント | チェック内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 購入先 | ブランド公式店、公式オンラインストア、正規販売店か | 最も重要な確認ポイントです |
| 価格 | 通常価格と比べて極端に安くないか | 安いだけで偽物とは断定できませんが、大幅な値引きには注意が必要です |
| 購入証明 | レシート、販売店情報、返品・保証制度があるか | 市場や個人販売では購入後の対応が難しい場合があります |
| 商品品質 | 縫製、素材、金具、印刷、ロゴ、左右差などに違和感がないか | 品質が良くても正規品とは限りません |
| シリアル・QR | ブランド側の正式な確認方法があるか | 番号やQRコードがあるだけで本物とは判断できません |
ブランドごとの「絶対的な見分け方」はありません
製造時期、モデル、販売地域などで仕様が異なることがあります。高額なブランド品で真贋に不安がある場合は、自己判断よりも公式店舗や正規販売店を利用する方が安全です。
「スーパーコピー」「N級品」なら本物と同じ?
ベトナムを含む海外の市場やオンライン販売では、「スーパーコピー」「N級品」「最高品質」などの表現を見かけることがあります。
しかし、これらは正規ブランドが定めた品質規格ではありません。
「スーパーコピーだから本物と同じ品質」「同じ工場で作られている」といった販売者側の説明だけで、正規品と判断しないようにしましょう。
見た目が精巧でも、素材、耐久性、安全性、保証などが正規品と同等である保証はありません。
また、精巧であるほど一般の購入者が外見だけで真贋を判断することは難しくなります。
日本への持ち帰りは? 郵送と手荷物でルールが異なる
ベトナムで偽ブランド品を購入した場合、日本への持ち込みについて気になる方も多いでしょう。
ここで重要なのは、海外から商品を郵送してもらう場合と、旅行者が自分で手荷物として持ち帰る場合を分けて考えることです。
| 方法 | 現在の考え方 |
|---|---|
| 海外の事業者から郵便・国際宅配などで日本へ送る | 商標権・意匠権を侵害する模倣品の場合、個人使用目的でも輸入できません。税関で知的財産侵害物品と認定されると輸入できず、没収の対象となります。 |
| 旅行者が購入した商品を自分の手荷物として持って帰る | 日本税関のFAQでは、海外事業者から送付される模倣品を対象とした2022年の制度改正について、旅行者が自ら携帯して輸入する行為は規制対象ではないと説明されています。 |
| 販売・転売など事業目的で持ち込む | 個人使用とは扱いが異なります。数量や目的、知的財産権の種類などによって法的判断が変わる可能性があります。 |
「スーツケースなら何でも持ち帰ってよい」という意味ではありません
2022年の制度改正が旅行者自身の携帯品を対象としていないことと、偽ブランド品の購入や持ち帰りを推奨できることは別です。販売目的や商品の種類などによって扱いが変わる可能性があるため、不安がある場合は日本税関へ事前に確認してください。
また、海外通販などで送付された商品については、「偽物だと知らなかった」という場合でも、税関で知的財産侵害物品と認定されれば輸入できません。
以前の記事では「偽ブランド品を日本へ持ち込むと必ず10年以下の懲役または1000万円以下の罰金」と説明していましたが、現在の税関説明では、少なくとも2022年の個人輸入に対する取締り強化について、事業性のない輸入者は罰則の対象にならないとされています。
ベトナムでブランド品を安全に買うには
本物のブランド品を購入したい場合は、「商品そのものを見抜く」ことより、最初から信頼できる販売経路を選ぶ方が確実です。
- ブランドの公式店舗を利用する
- ブランド公式サイトに掲載されている正規販売店を利用する
- ショッピングモールでも店舗名や正規取扱店かを確認する
- 購入時にはレシートや保証書を受け取る
- 通常価格から大きく離れた価格には注意する
- 本物か判断できない場合は購入を見送る
ブランド品を買いたい場合
公式店舗・正規販売店を選び、販売経路を確認するのが最も確実です。
ベトナムらしいお土産を買いたい場合
ブランド風商品ではなく、ベトナムのローカルブランド、雑貨、コーヒー、お菓子などを選ぶのもおすすめです。
ホーチミンで安心してお土産を探したい方は、ホーチミンのお土産ガイドも参考にしてください。
よくある質問
ベトナムでは偽ブランド品を売っても合法ですか?
いいえ。ベトナムでは偽造品や知的財産権侵害商品への行政処分や取締りが行われています。
「スーパーコピー」なら本物と同じですか?
正規ブランドが定めた品質区分ではありません。販売者が使う表現だけであり、正規品と同等の素材・品質・耐久性を保証するものではありません。
偽物を1個だけ日本へ郵送してもらうことはできますか?
海外の事業者から送られる商標権・意匠権侵害の模倣品は、個人使用目的でも輸入できません。数量が少ないことだけを理由に輸入できるとは限りません。
ベトナム旅行で買ったものをスーツケースに入れて帰る場合は?
日本税関のFAQでは、海外事業者から郵送などで送られる模倣品を対象にした2022年の制度改正について、旅行者自身が携帯して輸入する場合はその規制の対象ではないと説明されています。ただし、販売目的など状況によって判断が変わるため、購入を推奨するものではありません。
偽物か知らずに海外通販で買った場合はどうなりますか?
日本税関によると、偽物だと知らなくても、知的財産侵害物品と認定された場合は輸入できません。
まとめ
ベトナムでは、市場や一部の販売店で有名ブランドを思わせる商品を見かけることがありますが、偽造品や知的財産権侵害商品の販売が自由に認められているわけではありません。
また、現在の模倣品は精巧なものもあり、ロゴ、刻印、シリアル番号など1つの特徴だけで本物と判断するのは危険です。
確実にブランド品を購入したい場合は、公式店舗や正規販売店を利用しましょう。
日本へ持ち帰る場合は、海外の事業者から郵送してもらうケースと、旅行者自身が携帯するケースで税関上の扱いが異なります。特に海外から送付される商標権・意匠権侵害の模倣品は、個人用でも輸入できないため注意が必要です。
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