〈写真:公式HP〉
ベトナムの5つ星リゾートで2022年に日本人男児(当時11歳)がプールの吸込口に吸い付けられて死亡した事故を巡り、ラムドン省警察は設備設計を担当したQuốc Khang社のグエン・クオック・クアン社長(65)の起訴を求めた。
同省警察の捜査機関は捜査を終え、建設規定違反によって重大な結果を招いた罪での起訴を求め、事件資料を同省人民検察院に送付した。
事故は2022年4月5日午前10時19分ごろ、当時のビントゥアン省(現ラムドン省)ムイネーにある「センタラ ミラージュ リゾート ムイネー」で発生した。
家族と滞在していた11歳の日本人男児が流れるプールで泳いでいたところ、水中に設置されたマッサージ用ポンプの吸込口に体を吸い付けられ、身動きが取れなくなった。
家族やリゾートの従業員が男児を救出し、応急処置を施して医療機関へ搬送したが、助からず、死因は溺水による窒息と判定された。
捜査結果によると、クアン社長はリゾートのプール設備の設計を直接担当しており、当初は米Hayward製の吸込口カバーを使用する計画だったが、設置済みの配管に適合しなかったため、四角いプラスチック製の格子に変更することが決まった。
クアン社長はプールの吸込・排水設備に関する安全基準を十分に把握しないまま、格子を縦に1マス、横に2マス広げる設計変更を提案したとされる。
同社は変更後の試作品を製作して設置試験を行った後、同型の格子を量産してプールに使用した。
建設技術管理・検査開発センター(CDMI)の鑑定では、吸込・排出口の構造が吸い込みによる身体の拘束を防ぐ技術要件を満たしておらず、使用開始前に必要な吸着防止試験も実施されていなかったことが判明した。
CDMIは、こうした安全上の不備が男児を吸込口に吸い付け、溺死に至らせた直接的かつ主要な原因と判断し、適切な構造であれば死亡事故は発生しなかったと結論付けた。
また、Quốc Khang社が法令上求められる能力を備えていないにもかかわらず、プール設備の基本系統図を直接設計していたことも明らかになった。
一方、リゾートの開発事業者やプロジェクト管理部門、施工監理会社、元請け業者の関係者については、現時点で刑事責任を追及する根拠が確認されていない。
この事件では、約4年間にわたって捜査の中断と再開、適用する罪名の変更が繰り返されており、2026年6月末に捜査が再開されていた。






































