〈写真:イメージ画像〉
ベトナムのタクシー大手Vinasun(ビナサン)は、2026年第3四半期(7〜9月)の連結決算で約549億ドン(約3億4000万円)の純損失を計上し、新型コロナウイルス流行期以来最大の四半期赤字となった。
前年同期は約92億ドン(約5600万円)の黒字だったが、2四半期連続の赤字となり、業績の悪化が鮮明になっている。
第3四半期の売上高は前年同期比18.5%減の約1770億ドン(約11億円)で、売上原価の減少が追いつかず、売上総利益は約59%減の200億ドン超(約1億2000万円)に落ち込んだ。
売上総利益率も前年同期の約22.4%から11.4%へ低下し、本業の営業活動では220億ドン超(約1億3000万円)の赤字を計上した。
同社経営陣は、売上高の減少に加え、運転手への支援策を継続していることが業績悪化の要因だと説明しているが、支援に充てた具体的な金額は公表していない。
また、その他損益も前年同期の約73億ドン(約4500万円)の黒字から約329億ドン(約2億円)の赤字に転じ、最終損益をさらに押し下げた。
2026年1〜9月の累計売上高は前年同期比10.8%減の5960億ドン超(約37億円)で、このうちタクシーによる旅客運送事業は約4870億ドン(約30億円)と全体の約82%を占めたものの、前年同期から約13%減少した。
同期間の純損益は前年同期の約333億ドン(約2億円)の黒字から約688億ドン(約4億2000万円)の赤字に転落し、固定資産の売却に伴う約420億ドン(約2億6000万円)の損失も業績を圧迫した。
Vinasunはかつてベトナム南部を代表するタクシー会社の1つで、2016年の最盛期には従業員が1万7000人を超え、年間売上高は4兆5000億ドン(約280億円)以上に達していた。
しかし、GrabやUberなどの配車サービスとの競争に加え、近年はGreen SMの台頭もあり、業績は縮小傾向が続いており、2025年の売上高は過去17年間で最低となる8820億ドン(約54億円)まで落ち込んだ。
同社は運転手の確保と車両の稼働維持を目的に支援策を継続しており、経験豊富な個人運転手との事業提携を通じて、離職した運転手の復帰も促す方針である。
株式市場でも厳しい状況が続き、Vinasunの株価は5500ドン(約34円)と約6年ぶりの安値水準に下落し、時価総額は3700億ドン超(約23億円)にとどまっている。




































