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ベトナム発配車アプリのBe、設立7年目で初の黒字化を達成
<写真:cafef.vn>
ベトナムの配車アプリ「Be」を運営するBe Groupは、2025年にEBITDAベースで初の黒字を達成したと発表した。
これは同社にとって設立から7年目における大きな転換点であり、競争が激化する国内配車市場において重要な成果である。
同社の説明によれば、11月時点で3四半期連続の黒字を計上しており、通年を通してもプラス成長が見込まれている。
この収益性の改善は、長期的な投資を経て実施された事業再編およびサービス拡充戦略が功を奏した結果である。ただし、具体的な利益の規模については公表されていない。
Beは2018年に設立され、まずホーチミンにてサービスを開始し、その後ハノイを含む全国へと事業を展開してきた。
現在では、バイク・自動車の配車サービスをはじめ、デリバリー、フードデリバリー、保険、通信、個人金融など、合計12種のサービスを提供している。
黒字化を受けて、Beは二輪車分野への再投資を強化する方針を示した。
同分野はホーチミン市やハノイといった都市部において今後の成長が見込まれており、同社にとって重点的な投資領域と位置付けられている。
競合であるGrabやXanh SMとの市場競争が激化する中、Beは特に収益性の高い配車、配送、フードデリバリー分野への投資を加速させている。
市場調査会社Cimigoの報告によれば、Beはフードデリバリー分野で27.2%、即時配送分野で44%の市場シェアを有しており、一定の競争力を確保している。
さらに、同社は黒字によって得た利益の一部をドライバーへの還元に充てる考えを明らかにしており、特に若年層や学生ドライバーに向けた報酬制度を強化している。
具体的には、月間25〜30回の配車を達成した新規学生ドライバーに対して、最大72万ドン(約4200円)の報酬を支給する制度を導入した。
10月には、週額2万5000ドン(約146円)で加入可能な24時間対応の総合事故保険制度も開始された。
この保険制度では、年間最大125万ドン(約7290円)の保険料で、最大10億ドン(約583万円)の補償を受けることが可能で、業務中だけではなく業務外の事故にも対応する点が特徴となっている。
ベトナムにおける配車・フードデリバリー市場は、2024年に40億ドル(約6160億円)規模、2030年には90億ドル(約1兆3860億円)規模にまで成長する見通しである。
こうした成長を背景に、BeはVPBankやSelex Motorsと連携し、ドライバー向けの車両購入支援、技能研修、優遇金利での融資制度なども展開している。
10月だけでも19件の融資が実行され、総額は4億2500万ドン(約247万7750円)に達した。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。