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ホーチミン初の都市鉄道、運営会社が1400億ドンの赤字計上
<写真:cafef-vn>
ホーチミン市の都市鉄道(メトロ)1号線「ベンタイン〜スオイティエン」区間を運営するメトロ1号線有限会社(HURC)は、2025年上半期に約1400億ドン(約8億2600万円)の赤字を計上した。
この赤字は営業収入が限定的であったことに加え、運行にかかる費用の増加および行政からの補助金支払いの遅延が重なったことによるものである。
同社の半期財務報告によれば、当路線は2024年12月末に営業を開始し、2025年1月から本格的に運賃収入を得るようになった。
2025年上半期における運賃収入は約1038億ドン(約6億1242万円)に達し、1日あたりの平均売上は約6億5000万ドン(約383万5000円)であった。
一方、運行に要する原価は2370億ドン(約13億9830万円)に上り、企業管理費などを含めた結果、税引前損失は1420億ドン(約8億3780万円)に達した。
HURCは、この損失にはホーチミン市当局からの委託料が反映されていないと指摘している。
インフラ管理や旅客輸送サービスに対する補助金の支払いは遅れており、ホーチミン市公共交通センターおよび都市鉄道管理委員会によって、ようやく2025年第1・第2四半期分の委託料が9月と10月に支払われた。
なお、インフラ保守に関する契約については、現在も承認手続き中である。
HURCは2025年を初めての通年営業と位置づけており、同年の総売上高は5780億ドン(約34億1020万円)と見込まれている。
そのうち、2010億ドン(約11億8590万円)を運賃収入、残りを公共交通委託およびインフラ保守による収入とする計画である。
これにより、最終的には税引前で2000万ドン(約11万8000円)の黒字転換を目指している。
同社はホーチミン市人民委員会傘下の100%国有企業であり、総資産は3兆4600億ドン(約204億1400万円)に達する。
保有資産の大部分は、鉄道車両、駅設備、改札システムなどの固定資産で構成されている。
メトロ1号線は全長約20kmで、ホーチミン市中心部と東部郊外を結ぶ重要路線であり、約12年の工期を経て2024年末に完成した。
営業開始からの11カ月間で延べ1730万人の乗客を輸送し、列車の運行本数は約7万3000便に達した。
運賃は乗車距離に応じて6000〜2万ドン(約35〜120円)に設定されており、1日券が4万ドン(約240円)、3日券が9万ドン(約530円)、月額定期券が30万ドン(約1770円)といった各種乗車券が用意されている。
学生および生徒には定期券が半額の15万ドン(約885円)で提供されており、利用促進策が講じられている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。