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ベトナムと日本のハイテク農業分野での協力が、従来の「技術移転」から共同研究・実証・商用化へ発展する可能性が高まっている。
広島大学IDEC研究所のチャン・ダン・スアン教授は、日本の技術力とベトナムの生産基盤や人材を組み合わせることで、アジア市場向けの農業技術を共同開発できるとの見方を示した。
重点分野として、AIやIoT、センサー、ドローン、農業ロボット、自動運転農機、スマート灌漑などを活用したスマート農業・自動化が挙げられるほか、バイオテクノロジーや気候変動への適応、低炭素農業も有望とされる。
日本はロボットやAI、農業機械、品種開発、収穫後技術、品質管理、低排出型農業などに強みを持つ一方、ベトナムは広い農業生産地域や多様な生態環境、若い人材を有し、ASEAN向け技術の実証・普及拠点となる可能性があるという。
一方、日本製の農業機械は他国製品に比べ価格が高い場合があり、ベトナムの小規模農家や中小企業が導入するには、現地の気候や農地、経営規模に合わせた技術の調整とコスト低減が課題となっている。
導入負担を抑えるため、機械を直接購入するだけでなく、レンタルや共同利用、農業サービスとして利用できる仕組みを広げることも重要とされる。
資金面では、国際協力機構(JICA)が2025年にHDBankへ9000万ドル(約140億円)を融資し、ベトナムの農業分野への長期資金供給を支援している。
また、JICAによるベトナム投資開発銀行(BIDV)向け5000万ドル(約78億円)の融資では、うち3000万ドル(約47億円)が農村部の零細・中小企業向けに割り当てられており、農村地域での資金アクセス改善が進められている。
スアン教授は、技術提供企業、日本とベトナムの金融機関、農業企業、協同組合、農家を結ぶ仕組みを構築し、技術導入と長期融資や優遇融資を一体化することが普及拡大につながると指摘した。
日本とASEANは2023年から「日ASEANみどり協力プラン」を進めており、スマート農業や持続可能な農業、気候変動への対応などを重点分野としている。
スアン教授によると、今後は水田からのCH4や肥料由来のN2O削減、水管理、バイオマス、バイオ炭、再生可能エネルギー、循環型農業など、グリーン化と排出削減を組み合わせた協力も拡大する余地が大きい。
5月の高市早苗首相のベトナム訪問を機に科学技術やAI、グリーン転換、食料安全保障などでの協力強化も打ち出されており、ベトナムが日本技術の導入先にとどまらず、共同開発や生産、ASEANへの展開を担うパートナーとなることが期待されている。







































