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野菜価格高騰で家計に打撃、ベトナム各地で「食卓の変化」広がる

2025年11月17日(月)07時00分 公開
野菜価格高騰で家計に打撃、ベトナム各地で「食卓の変化」広がる

<写真:daidoanket.vn>

 

10月末に発生した台風および豪雨の影響により、ベトナム国内では野菜の供給が大幅に減少し、ハノイ市やホーチミン市をはじめとする都市部を中心に野菜価格が急騰している。

 

一部の品目ではわずか1か月で価格が3〜5倍にまで跳ね上がり、野菜が肉より高いとの声も聞かれるようになった。

 

ハノイ市在住の住民によれば、以前は1週間分の野菜を5万〜7万ドン(約290〜410円)で購入していたが、現在は同額でわずか1kg程度しか買えない。

 

そのため、日々の食卓は「二菜一肉」から「一菜二肉」へと変化しているという。

 

SNS上ではトマトや香味野菜の価格に関する投稿が相次ぎ、「トマト1kgが5万ドン(約290円)もしたのは初めて」といった声が話題となっている。

 

ホーチミン市の卸売市場でも同様の傾向が見られ、レタスや空心菜、トマト、香草類を中心に、仕入れ価格が軒並み2〜5倍に高騰している。

 

卸売市場への野菜の入荷量は2か月前と比べて約30%減少しており、この供給不足が小売価格の上昇を招く要因となっている。

 

経済専門家は、今回の価格上昇を一過性のものと捉えるべきではなく、「新たな物価水準の形成」であると指摘する。

 

供給網の寸断、物流や生産コストの上昇、中間業者による価格操作、さらには将来的なインフレへの懸念が重なり、野菜にとどまらず生活全般にその影響が及ぶ可能性があるという。

 

また、野菜の品質や安全性への不安も、消費者の購入意欲を鈍らせている。

 

地元での入手が困難になった一部の家庭では、地方に住む親族から野菜を送ってもらうといった対策を取る動きも見られている。

 

このような状況を受けて、政府に対しては、短期的には価格の透明化と供給の調整を、中長期的には気候変動に対応した農業基盤の整備および冷蔵物流インフラの強化を求める声が高まっている。

 

専門家は、価格の急変が「統計上のインフレ」にとどまらず、「日々の食卓に現れる生活の質の低下」であると強調している。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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