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中国産果物と野菜が急増、ベトナムはブランド強化が急務
<写真:doanhnghieptiepthi.vn>
2024年にベトナムでは中国からの農産物輸入が大幅に増加しており、税関総局の統計によると、ベトナムは1月以降の9カ月間で、前年同期比24.2%増となる6億9700万ドル(約1040億800万円)相当の果物や野菜を輸入した。
主に新鮮な果物が中心であり、中国は依然としてベトナム最大の農産物供給国となっている。
中国からの農産物輸入は過去数年で急速に拡大しており、2020年には輸入シェアが約30%であったのに対し、2023年には37%、現在では42%に達した。
かつては市場でのみ見られた中国産の果物や野菜が、現在ではスーパーマーケットや高級店舗でも広く販売されており、店頭にはリンゴやブドウ、ニンニク、玉ねぎ、ジャガイモ、ニンジンといった商品が並ぶ。
価格は他国からの輸入品よりも10~30%ほど安いことが特徴である。
ファーマーズ・マーケットの創始者であるヴォー・タイン・ロック氏によると、かつて同社はオーストラリアや日本、韓国、アメリカから主に果物を輸入していた。
しかし、近年では中国産の果物の多様性と見た目の美しさ、そして消費者の人気を受けて、中国からの果物も商品ラインナップに加えている。
価格の競争力と品質の向上が中国産品の魅力を増しているという。
一方で、中国は自国でドラゴンフルーツやドリアンなど、ベトナムが輸出の主力としている果物を生産し始めており、ベトナムの果物業界は厳しい競争にさらされている。
中国の消費者は依然としてベトナム産のドリアンやバナナ、ライチ、ロンガンなどを好むが、ベトナム産果物は今後、品質面での優位性がなければ市場での地位を失う可能性がある。
さらに、メキシコがドラゴンフルーツの年中収穫を可能にする技術を導入し、中国市場だけではなく、米国や欧州市場においてもベトナム産ドラゴンフルーツと競争を繰り広げている。
このような状況はベトナムの農産物輸出にとって厳しい挑戦となっており、ベトナム産果物が最大の消費市場である中国で競争力を維持するためには、ブランド力の強化が急務である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。