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ベトナム財務省統計局によると、2026年1〜9月の外国直接投資(FDI)登録額は503億6000万ドル(約7兆9700億円)に達し、前年同期比76.4%増加した。
1988年以降の統計では、年間登録額がこの水準を上回ったのは2008年のみで、2009年以降で最も高い水準となった。
一方、実際に投資されたFDI実行額は210億7000万ドル(約3兆3300億円)で、前年同期比12.1%増にとどまったものの、過去5年間の1〜9月としては最高額を記録した。
今回の特徴は、新規投資案件数の増加が小幅だった一方で、1件当たりの投資規模が大幅に拡大したことである。
新規認可案件は3108件で前年同期比6.2%増だったが、新規認可額は292億4000万ドル(約4兆6200億円)と前年同期の約2.4倍に急増し、既存案件の増資額も141億6000万ドル(約2兆2400億円)と25.1%増加した。
新規認可額の増加分はホーチミン市、タイグエン省、ゲアン省の3地域にほぼ集中しており、少数の大型案件が全体の投資額を押し上げた。
ホーチミン市は登録額182億3000万ドル(約2兆8800億円)で全国首位となり、49億ドル(約7800億円)のカンゾー国際積み替え港や21億ドル(約3300億円)のAI Factoryデータセンターなどが主要案件となっている。
タイグエン省では新規案件がわずか24件ながら登録額は80億ドル(約1兆2700億円)に達し、ゲアン省も新規12件で24億5000万ドル(約3900億円)を集め、全国6位に入った。
ゲアン省では、PV Power、韓国SK Innovation、ゲアン製糖などによる22億ドル超(約3500億円)のクインラップLNG火力発電所プロジェクトが進められており、5月18日に技術インフラの着工が行われた。
投資元の国・地域別では、シンガポールが128億5000万ドル(約2兆300億円)で首位、韓国が97億5000万ドル(約1兆5400億円)で2位となった。
ルクセンブルクは新規案件がわずか2件にもかかわらず49億9000万ドル(約7900億円)で4位に入り、日本は26億5000万ドル(約4200億円)で7位だった。
投資先の産業構造にも変化がみられ、新規認可額に占める製造・加工業の割合は前年同期の58.7%から45.8%へ低下する一方、運輸・倉庫業が17.6%を占め、不動産業を上回って2位となった。
不動産サービス大手Savillsベトナムのジョン・キャンベル氏は、生産拠点を広く増やす従来の投資から、技術力や生産能力、事業規模を重視する投資へ移行していると分析している。
証券各社も、半導体、人工知能(AI)、データセンターなどが従来の加工産業に代わる新たな成長分野になるとみており、ベトナムへの投資は量だけでなく質を重視する段階に移りつつあると指摘している。
こうした中、9月30日の国会常務委員会では投資法改正案が審議され、投資優遇措置を企業の履行実績や事業成果と結び付け、約束を達成できなかった場合には優遇を取り消す仕組みなどが議論された。
一方で、高度技術産業への投資拡大に伴う電力インフラの不足が課題として指摘されており、データセンターや半導体工場が集積する地域では、電力需要の増加に送電網の整備が追いつかないリスクも懸念されている。








































