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ベトナムを訪れる韓国人観光客が減少傾向にあり、韓国の海外旅行需要が拡大する一方で、日本や中国などへの旅行需要が高まっている。
ベトナム統計局によると、2026年1〜9月の外国人観光客数は前年同期比約15%増の1770万人に達したが、韓国からの訪問者は300万人超で約5%減少し、主要10市場で唯一のマイナスとなった。
韓国人観光客は2025年も前年比5%減少しており、同年の外国人観光客総数が過去最高の2100万人超を記録するなかで、韓国市場の低迷が続いている。
一方、韓国観光公社によると、2026年1〜8月の韓国人による海外旅行は1900万回を超え、前年同期比2%増加しており、海外旅行需要そのものが縮小しているわけではない。
韓国の観光研究機関Yanolja Researchの調査では、2026年上半期の韓国人旅行者数が日本で前年同期比18.6%増の560万人、中国本土で16%増の170万人となった一方、ベトナムは2%超減少し、タイも24%減少した。
アジア観光開発研究所のファム・ハイ・クイン所長は、日本と中国との競争激化が韓国人観光客減少の主な要因の1つだと指摘している。
日本は円安による割安感や交通の利便性、質の高いサービスが支持され、中国は観光地の豊富さや割安な旅行商品、2025年末からの韓国人向けビザ免除措置、直行便の拡充などで競争力を高めている。
韓国ウォンの下落も旅行先の選択に影響しており、韓国人旅行者の間では買い物を控えたり、高級ホテルから民泊施設へ切り替えたりするなど、旅行費用を抑える動きが広がっている。
ただし、円安が進む日本では韓国人の消費が拡大しており、2025年の韓国人観光客による日本国内での支出額は過去最高の57億ドル(約9000億円)を超えた。
また、韓国から日本や中国への飛行時間が2〜3時間程度であるのに対し、東南アジアへの移動には4〜6時間かかるため、価格だけでなく移動の利便性も旅行先を決める重要な要素となっている。
ベトナム国内ではダナン、ニャチャン、フーコック島などが2023年頃から韓国人に人気を集めてきたが、繰り返し訪れる旅行者にとって新鮮味が薄れ、ゴルフやスパを組み合わせた従来型のリゾート旅行にもマンネリ化がみられるという。
航空便の減少も影響しており、中東情勢の緊迫化に伴う燃料価格の上昇を受け、韓国の航空会社は2026年4〜6月に約1000便を削減し、ベトナムを含む東南アジア路線も影響を受けた。
さらに、カンボジアの犯罪拠点や詐欺事件が国際的に報じられた際、ベトナムも関連する情報として取り上げられたことで、一部の韓国人旅行者の間で安全面への懸念が強まったとされ、調査ではベトナムに対する否定的な感情の割合が一時18%に達した。
こうした状況を受け、クイン所長は、ベトナムが韓国人観光客を維持するためには、低価格のビーチリゾートへの依存を減らし、文化体験やエコツーリズム、心身の健康を重視した滞在型観光など、新たな旅行商品を開発する必要があると指摘した。
また、釜山や大邱、光州など、今後の集客余地が大きい韓国の地方都市で観光プロモーションを強化することも提案している。
ムイネーとカムランでリゾート施設を運営する企業の営業責任者は、韓国人のベトナム旅行市場が成熟段階に入り、新規客の獲得だけでなく、過去に訪れた旅行者を再び呼び込むための新しい体験が重要になっていると分析している。
韓国人旅行者の予約時期が出発数カ月前から数週間前へと短期化するなか、航空会社やホテル、旅行会社などが連携し、競争力のある旅行商品や迅速な割引キャンペーンを展開することが求められている。





































