〈写真:イメージ画像〉
ホーチミン市のメトロ1号線沿線で、マンションの売り出し価格が過去10年間で約2.4倍に上昇したことが、不動産情報サイト「Batdongsan.com.vn」の2026年第3四半期(7〜9月)市場報告で明らかになった。
メトロ1号線とハノイ街道沿いの1km圏内では、マンションの売り出し価格が2016年の1㎡当たり3060万ドン(約19万円)から、2026年には7290万ドン(約44万円)に上昇した。
メトロ1号線の運行開始後に当たる2025年だけでも、沿線の売り出し価格は前年比約30%上昇しており、交通インフラの整備が住宅価格を押し上げる要因となっている。
旧トゥードゥック市域のマンション価格指数も、駅からの距離によって差がみられ、2018年を100とした場合、2026年は駅から1km以内の物件が230、1〜3kmが220、3km超が217となった。
一方、メトロ駅に近接しない旧ホーチミン市のその他の地域では193にとどまり、駅周辺の価格上昇が際立っている。
ただし、ホーチミン市のマンション市場全体では価格が一様に上昇しているわけではなく、第3四半期の平均売り出し価格は前期比1%減の1㎡当たり6900万ドン(約42万円)となった。
住宅購入希望者の関心はマンションに集中しており、不動産検索全体に占めるマンションの割合は前期から3ポイント上昇して38%となった一方、戸建て住宅は35%から31%に低下した。
また、住宅需要はホーチミン市の中心部から周辺地域へ広がっており、旧ホーチミン市域外の物件検索に占める旧ビンズオン省の割合は、2024年第1四半期の9%から2026年第3四半期には30%まで拡大した。
旧ビンズオン省では、マンションに対する関心の割合が同期間に31%から38%へ上昇した一方、土地は41%から33%へ低下しており、旧ロンアン省やドンナイ省でもマンションへの関心が高まっている。
一方、旧ホーチミン市域の戸建て住宅市場では、価格帯による需要と供給の不均衡が目立っている。
50億ドン(約3100万円)未満の物件は、購入希望者の関心全体の37%を占めるものの、売り出し物件全体に占める割合は22%にとどまった。
これに対し、50億〜100億ドン(約3100万〜6100万円)の物件は、売り出し物件の59%を占める一方、購入希望者の関心は45%にとどまり、比較的手頃な価格帯の住宅が不足している状況が浮き彫りとなった。
購入者の慎重な姿勢も続いており、不動産仲介業者の35%が顧客は様子見のため取引を延期していると回答し、24%は値下がりを待っていると回答した。
今後の市場回復につながる要因としては、仲介業者の41%が主要インフラ事業の完成・供用開始を挙げ、住宅ローン金利の低下が34%、詳細な都市計画の公表が30%で続いた。
ホーチミン市の不動産市場では、交通インフラが整備された地域や周辺都市のマンションに需要が集まる一方、戸建て住宅では価格帯による需給のずれと購入者の慎重姿勢が続いている。





































