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ギャンブル依存の娘、全てを失った父の悲劇

2025年01月20日(月)07時00分 公開
ギャンブル依存の娘、全てを失った父の悲劇

<写真:dantri-com-vn>

 

ベトナム北中部のゲアン省で行われた裁判において、元会計担当者のダオ・ティ・タオ被告(31)が業務上横領の罪で懲役7年の判決を受けた。

 

タオは約7億4000万ドン(約458万8000円)を着服し、その後の生活費や借金返済のために逃亡していた。法廷でのタオと父親のやり取りは、周囲に深い悲しみを残す出来事となった。

 

タオは2022年4月から2023年2月の間にオンラインギャンブルに依存し、勤務先の資金を不正流用していた。

 

最終的に多額の負債を抱えたタオは、罪の責任を取るどころか逃亡を図ったが、2024年7月に出頭した。

 

裁判が進む中、タオの父親D.V.C氏は、娘が着服した金額を弁済するため、家族の生活拠点である唯一の家を売却する決断をした。

 

この家の売却代金の一部で、父親は被害者側に約8億ドン(約496万円)を支払ったが、これには他の債務の返済分も含まれており、完全な弁済には至らなかった。

 

法廷ではC氏が「娘の罪のために牛を売り、ついには家までも失った。子供が間違えたので私は手伝わなければならない」と涙ながらに語った。

 

一方、タオも「ごめんなさい、お父さん、お母さん。私はいつまでもあなたたちを苦しめている」と嗚咽を漏らした。

 

父親は判決を待つことなく法廷を後にし、重い足取りでその場を立ち去った。

 

裁判ではタオに懲役7年の判決が下されたが、判決後も家族に残された傷は深い。

 

家を失ったC氏一家は新しい住居の目途が立たず、親族や知人から借りた残りの借金も返済の見通しが立たない状況である。

 

売却した家は旧正月(テト)明けには退去期限を迎える予定で、生活再建の道は険しいものとなっている。

 

この事件はベトナム国内で広がるオンラインギャンブル依存の問題を象徴するものである。

 

連行される娘を見送る父親の姿は家族の愛と犠牲、そして深刻化する社会問題を物語る象徴的な光景であった。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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