旅行会社がアウトバウンドツアー詐欺で提訴か
ホーチミン市内にある旅行会社のヨーロッパやアジア諸国行きツアーを申し込んだ観光客の多くが1年以上にわたってツアーの延期を余儀なくされている。
＜観光客の多くがヨーロッパやアジア諸国行きツアーを申し込んだにも関わらず、1年以上待たされている＞
8月17日、ツアーを予約した観光客の多くがホーチミン市1区に本社を構える「Golux Company」にツアー代金の返金を求め、押し掛けた。利用者の中には何度か訪れて返金を求めている人もいるようだが、毎度上司がいないため対応できないと言われ続けたという。
ツアーを予約した観光客はすでにツアー代金を支払っているが「様々な理由」からツアーの催行はキャンセルされたという。ヨーロッパツアーを予約したNguyen Van Hungさんは「1月に1人3000万ドン（約15万円）支払う必要があった。旅行会社からはツアーは5月になると伝えられていたが、結局7月まで延期され、その後は音沙汰もない」と不満を漏らしている。
また、別の利用者であるHuynh Kim Longさんはシンガポール、インドネシア、マレーシア行きのツアーを5人分申し込み、合計5000万ドン（約25万円）支払い済みだという。8月6日、Huynh Kim Longさんが確認のため旅行会社に電話したところ、ツアーは8月9日発だと言われたそうだ。しかし、翌日になってツアーの催行は9月まで延期されるとの連絡が来たという。
団体でアメリカツアーに申し込み、10億ドン（約500万円）を支払ったNguyen Thanh Namさんは、ツアーが取り消しになった場合、会社を訴えるつもりだという。
Golux社のこのような問題は今回が初めてではない。昨年にはホーチミン市内で韓国行きツアーを団体で申し込んだ利用者が4800万ドン（約24万円）支払ったが、その後7月22日、23日、8月3日、6日とツアー出発日が延期されたという。利用者は旅行会社に返金を求めたが、上司が不在のため、返金できないと言われたそうだ。
Golux社は2014年8月、現在CEOを務めるVo Anh Kiet氏によって設立された。観光局はアウトバンドツアーのライセンスがないままツアーを催行していることから同社に4500万ドン（約22万5000円）の罰金を科した。
観光局の調査員は「Golux社はいまだに旅行業への登録を行っていない」と話す。
ツアー予約者の何人かは同社を詐欺容疑で警察へ通報している。
Golux社CEOのVo Anh Kiet氏は数多くのツアーを延期させたことを認め、10月にツアー代金を支払った観光客へ返金すると約束した。なぜアウトバウンドツアーのライセンスを取得していないのかという質問に対しては、忙しすぎて取得を忘れたと回答したという。
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