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英国のCPTPP加盟、25年の輸出拡大に追い風
<写真:baomoi.com>
HSBCの専門家によれば、英国の包括的および先進的環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)への加盟が、アジア太平洋地域を中心とした貿易成長を大きく促進すると期待されている。
英国は12月15日にCPTPPの正式な第12加盟国となり、日本、オーストラリア、カナダ、ベトナムなど既存の加盟国と共に、加盟国全体で世界GDPの約15%を占める市場を形成した。
これは以前の12%からの拡大であり、世界経済におけるCPTPPの存在感をさらに高めている。
英国の加盟は特にベトナムにとって大きな恩恵をもたらすとされる。
HSBCのイアン・タンディ氏とスラジット・ラクシット氏によると、英国がアジア太平洋地域との貿易を拡大することで、ベトナムが英国を新たな高品質市場として活用するチャンスが広がる。
実際、ベトナムのCPTPP加盟国への輸出額は2018年の63億ドル(約9724億1700万円)から2023年には117億ドル(約1兆8049億2300万円)へと約2倍に成長し、貿易黒字も3倍近くに拡大している。
特に、2020年に締結された英・ベトナム自由貿易協定(UKVFTA)は、ベトナムの輸出成長を支える重要な基盤となっている。
2023年には他市場への輸出が減少する中で英国向け輸出が11%増加し、2024年の1月から11月にかけて前年同期比19.5%という大幅な成長を記録した。
主力輸出品としては、携帯電話・部品、機械・設備、繊維製品が挙げられる。
また、CPTPPへの英国加盟は、加盟国間のサプライチェーンを簡素化する効果も見込まれている。
原産地規則に基づき、加盟国間で製造された部品が統合されることで、最終製品が必要要件を満たしやすくなる仕組みが強化される。
この変化により、製造業の効率化が進むことが期待される。
さらに、英国の加盟により、加盟国は第6位の経済規模を持つ英国市場へのアクセスを得ると同時に、英国企業もCPTPP加盟国の拡大する製造業やデジタル技術を活用する中間所得層へのアクセスを獲得する。
これにより、英国は年間約20億ポンド(約3932億円)の経済的利益を享受する見込みである。
英国駐ベトナム大使のイアン・フルー氏は、ベトナムを東南アジアへのゲートウェイと位置付け、両国間の貿易と持続可能な成長がさらに進む可能性に期待を寄せている。
HSBCはCPTPP加盟国としての英国の存在とUKVFTAとの相乗効果により、2025年以降もベトナム経済が地域で際立つ成長を続けると予想している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。