ハノイのアパート所有者、駐車場問題に頭を抱える

2023年08月28日(月)09時27分 公開
ハノイのアパート所有者、駐車場問題に頭を抱える

<写真:VnExpress>

 

ハノイ市内のアパート所有者は、急増する自動車保有に対応する駐車スペース不足に直面しており、建物内の駐車場には数億ドン(1億ドン=約61万円)の投資が必要となっている。

 

同市ハドン区在住のフオン・リンさんは、隣人に2000万ドン(約12万2100円)を支払い、2年振りに自宅の地下駐車場を利用できるようになった。

 

地下の駐車スペースは限定されているため、リンさんは以前から近隣の他の駐車場を利用していた。地下に駐車できるのは早期に登録した車の所有者に限られ、新たに引っ越してきた住人は、空きが出た場合に駐車権を購入するしかない。

 

リンさんは2000万ドン(約12万2100円)の支払いに加え、毎月の駐車料金も必要であるが、「多額の費用が必要でもラッキーだと感じている。30人以上の住民が次の空き駐車場を待っている」と語る。

 

ハノイ市は840万人の人口を有し、近年、マンションと自動車の数が急増している。同市ナムトゥーリエム区在住のマン・ズンさんも、SUVを購入した後に自宅の駐車場が満杯であることを知り、4000万ドン(約24万4200円)で非公式に駐車場を確保した。

 

同市における自動車保有台数は今年2月までに100万台を超え、2019年と比較して36%増加している。この事実は、ハノイ市民の8人に1人が車を所有しているという現実を示す。

 

高額な駐車料金により、一部の住民は近隣の屋外駐車場を探し、月に約120万ドン(約7300円)を支払うしかない。一方で多くのデベロッパーは、駐車場枠に大金を請求している。例えば、同市ハドン区の40階建てコンドミニアムのデベロッパーは、20年間の駐車場賃貸契約で2億2000万ドン(約134万3300円)を設定した。

 

ハノイ建設大学のグエン・ヴィエット・フイ講師は、同市でのマンションの駐車場競争が激化していることを指摘する。法的に各コンドミニアムプロジェクトに必要な駐車スペースの数が定められているが、これは科学的な根拠に基づいていない。

 

同市都市開発計画協会のダオ・ゴック・ニエム副会長は「多くのデベロッパーが10年前にプロジェクトを建設した際、ハノイ市の人口が毎年約1.4%増加するとは予想していなかった」と指摘する。現在は駐車場が新しいアパートを選ぶ際の重要な基準となっている。

 

また、公共駐車場の不足もこの問題に拍車をかけており、同副会長は「ハノイ市の駐車場需要のわずか10%しか満たされていない」と指摘し、更なる高架駐車場や地下駐車場の建設が必要であることを強調した。

 

 

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