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台風ヤギを克服したベトナム、第3四半期GDPは7.4%成長
<写真:qdnd.vn>
2024年第3四半期、ベトナムは台風ヤギの甚大な影響を乗り越え、国内総生産(GDP)が7.4%の成長を遂げた。
これにより、2024年1月以降の9カ月間のGDP成長率は6.82%に達し、前年同期と比べても比較的高い成長を示した。
経済の改善傾向が顕著に見られ、2024年の年間GDP成長率は7%に達するとの期待が高まっている。
この結果は10月6日に開催された統計総局と計画投資省による第3四半期および2024年9カ月間の経済・社会統計発表会で報告された。
第3四半期は世界的に不確実性が高まり、地政学的緊張や軍事衝突の激化、貿易や投資への影響が拡大するなど、複雑な国際情勢が続いた。
国内でも、台風ヤギが北部地方に大きな被害をもたらし、農業や水産業などが打撃を受けた。
しかし、統計総局のグエン・ティ・フオン総局長は「異常気象による農林水産業の減少にもかかわらず、工業部門の力強い成長や、安定した消費需要を背景にサービス部門も堅調に推移し、年間を通じて成長の弾みを付けた」と述べている。
第3四半期のGDP成長率は前年同期比で7.4%と推定され、農林水産業が2.58%、工業・建設業が9.11%、サービス部門が7.51%の成長を見せた。
9カ月間全体では、農林水産業が3.2%、工業・建設業が8.19%、サービス部門が6.95%成長し、全体のGDP成長率は6.82%に達した。
これは9月初めに北部地方が台風で深刻な被害を受けたにも関わらず、予想を上回る成長を示している。
この結果をもたらした要因として、政府の効果的な管理運営や市民の協力に加え、安定したマクロ経済、適切なインフレ管理、国際貿易の活発化が挙げられる。
2024年9カ月間の貿易総額は5785億ドル(約85兆8592億2750万円)に達し、前年同期比16.3%増加した。特に輸出は2996億ドル(約44兆4528億1400万円)で15.4%増加し、貿易黒字は208億ドル(約3兆873億2000万円)となった。
また、海外直接投資(FDI)の増加も生産と輸出を後押ししている。9カ月間でベトナムは247億8000万ドル(約3兆6751億9700万円)のFDIを誘致し、前年同期比で11.6%増加した。
FDI実行額も10.7%増となり、前年同期の3.9%を大きく上回っている。
2024年は、2021〜2025年の経済社会発展計画の成功に向けた重要な年であり、政府は年間7%の成長率達成に向けた取り組みを継続している。
台風による影響でGDP成長率は0.15%下がる可能性があるが、第3四半期の結果を踏まえ、年間成長率6.5〜7%の達成は現実的であるという。
専門家の意見では、世界経済が不確実性に直面する中、安定したビジネス環境の整備や、政治・社会の安定が年末に向けた経済成長の重要な要素となる。
また、公共投資の加速が建設業や製造業を支え、雇用創出に寄与するとして、財政刺激策の実施が重要であるとされている。
加えて、インフレの管理と将来のショックに備えた財政余力の確保が必要であり、適切なマクロ経済政策が求められている。
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