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解雇か雇用維持か、受注減が続くベトナム工場の対応
<写真:VnExpress>
世界的な不況を受けて受注減が続くベトナムの各工場は、労働者を解雇して操業を維持する工場がある一方で、早期ボーナスや食事、昇給の可能性を提供することで労働者雇用の維持を目指す工場も多くある。
トゥードゥック市にある衣料品会社D.G.は直近数ヶ月で海外からの注文が減少しており、同社は労働者約1000人に対して週休3日とせざるを得ない状況となっている。
同社は市場回復時に向けて労働者を確保しておくために、労働日には給与が1.5倍となる4時間の残業を提供し、時には仕事量を確保するためだけに闇市場から2倍の値段で材料を調達することもある。
また、来月からは労働者の給料を上げ、13ヶ月目のボーナスを支給する。こうした努力の甲斐あって同社の労働者数は半年近くにわたって安定している。
ベトナムでは受注が減少する中で労働者の解雇を進める工場もあれば、市場回復時の十分な労働力を確保するために、労働者確保に全力を尽くしている工場が多いという。
10省で労働者1万7000人を抱える衣料品会社PPJグループは、従業員の仕事を確保するために年初から製品の多角化を進めている。
同社のグエン・ティ・リエン副CEOによると、同社ではある製品ラインの受注が減少した場合には労働者を確保するために別の製品ラインに注力するという。また、労働者にゼロ金利ローンとその子供の奨学金を提供している。
23の子会社を持つビナテックスでは多くの工場で受注が前年比10〜30%減となり、労働者の収入も減少しているが、一部の子会社は新しい市場に目を向け、あるいは新しい顧客ニーズに対応するために製品の品質を高めている。
また、同社のグエン・ティ・トゥイ副CEOによると、同社は雇用を確保するために低収益の受注や損失さえも受け入れているという。
ベトナムの木材加工の中心地として知られるビンズオン省では7月以降に多くの工場で受注が30〜50%急減している。
Lam Viet Woods社のグエン・リエム会長によると、今年後半には多くの工場が受注不足で操業停止を余儀なくされているが、生き残っている工場の中には代表者の家や車を担保に融資を受け、操業を維持しているところもあるという。
ビンズオン労働組合の法律・政策委員会のダン・タン・ダット副代表は、10月末までに同省の労働者約24万人が注文不足で労働時間が減少していることを明らかにしている。
また、多くの企業がD.G.社の様に従業員に週4日の勤務を許可し、収入が大幅に減少しないように努めているという。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。