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利下げ傾向に逆行、個人預金急増で過去最高を更新
<写真:Tuoi Tre>
ベトナム国家銀行(SBV)の最新データによると、2023年4月時点で同国の銀行における個人顧客預金残高が6330兆ドン(約38兆3000億円)に達し、2022年12月末比で8%以上となる467兆ドン(約2兆8300億円)増加したことが明らかになった。
2023年4月時点の個人顧客預金残高は以前の全水準を上回り、過去最高を記録している。
2022年後半〜2023年前半に掛けての高い貯蓄金利を背景に、個人顧客の銀行システムへの預金が増加した。SBVは今年3月中旬から政策金利の引き下げを開始したが、ベトナム人の銀行預金傾向が引き続き増加している。
ベトナムでは不動産を中心とした他の投資チャネルが魅力に欠け、内在リスクを抱えているため、個人が依然として有利で安全な性質を持つ貯蓄を選択しているという。
個人顧客の銀行預金とは対照的に、4月末の機関投資家の預金残高は3月末比で8兆8000億ドン(約532億4300万円)減少した。昨年末比では300兆ドン(約1兆8100億円)の減少で、合計5600兆ドン(約33兆8800億円)となった。
SBVのダオ・ミン・トゥー副総裁は金利変動について、預金金利と貸出金利が徐々に低下し、金利状況は比較的安定状態にあると評価している。
商業銀行が提供する平均預金金利は、2022年末比で年率0.7ポイント低下し、年率約5.8%となった。貸出金利の平均は年率8.9%前後で推移し、年率1%ポイントの低下を示している。
SBVは年内にマクロ経済の安定とインフレ水準、金融政策の目標に従って金利を調整する予定である。
また、SBVは回復に向けた企業の努力を支援し、生産と事業活動の成長を促進することを目的として、引き続きコスト削減の推進と信用機関への貸出金利の引き下げを促進している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。