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燃料価格低下も物価は下がらず、多くのベトナム人がインフレを警戒
<写真:VnExpress>
ベトナムのガソリン価格はピーク時から約25%値下がりしたが、「燃料費高騰」を理由に値上げを行った商品の値下げがなく、多くのベトナム人がインフレを警戒している。
ホーチミン市の会社員であるホアさんは、「ガソリン価格が大幅に下落したにもかかわらず、牛肉のフォー1杯は4万5000ドン(約256円)に値上がりしたままだ」として不満を漏らす。
ホアさんが通うフォー屋では、燃料費上昇の影響により値上げを行ったが、燃料費が下がった現在でもフォーの値段は下がっていない。
11日にはガソリン価格が世界的な価格下落に伴って3.6〜3.8%下がり、2月11日以来の安値となった。
最も普及しているガソリンRON95は1リットルあたり2万4660ドン(約140.35円)、バイオ燃料E5 RON95は2万3720ドン(約135円)まで下落している。
ガソリン価格がピークであった6月21日と比較すると、24.22〜24.98%の値下がりとなる。
ベトナムでは現在、1杯のフォーが平均3万5000〜4万5000ドン(約199〜256円)であり、5月から1万ドン(約57円)上がっている。
フォー屋は値上げの理由を燃料費や投入資材の高騰としていたが、ガソリン価格が4回連続で下方修正されても提供するフォーの値段は値上がりしたままである。
飲食店は「原材料費がまだ下がっておらず、昨年より大幅に高くなっている」と説明している。
同市1区のチャン・カック・チャン(Tran Khac Chan)通りにあるフォー屋のオーナーによると、この7カ月で牛肉や鶏肉の価格が2割上がっており、他の食材の価格も同様である。
同市で最も古いフォー屋の1つである「Pho Cao Van」では、麺、草、スパイス、スープ用の骨の価格が昨年から20〜60%、主な調理用燃料である石炭とガスの価格も昨年より33.2%急騰している。
地元報道機関の調査によると、食品や消費財の価格は10〜50%上昇し、中でも食用油と砂糖の価格が最も高くなっている。
畜産や建設用の原材料価格も安定しておらず、飼料の価格が1月以降に40〜60%急騰し、鶏肉や食肉が割高となった。
経済学者のカン・バン・ラック氏は「価格調整のための緩衝期間が必要である」と述べるとともに、当局に対して価格操作を行っている者を調査し、対策を講じるよう求めた。
ベトナムは今年最初の7ヶ月間で消費者物価指数で測定されたインフレ率が前年比2.54%の上昇となった。
同国は毎年のインフレ率を4%未満に抑えることを目標としている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。