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ベトナム国内の熟練労働は約10%、大企業は高度人材確保に課題
<写真:VnExpress>
労働・傷病兵・社会問題省によると、ベトナム人労働者の26%しか十分な訓練を受けておらず、残り74%の労働者は技能不足で企業のニーズを満たしていない。
20日に労働市場開発に関する会議が開催され、ベトナムには熟練した資格を持つ労働者数が少なく、東南アジア第3位の海外直接投資(FDI)受入国としての需要を満たせていないことが指摘された。
ベトナムの人口は「黄金期」にあり、労働人口は1986年の2700万人から2022年の第2四半期末には5140万人に倍増している。
しかし、マンパワーグループ・ベトナムによると、ベトナム人労働者でリモートワークが可能な能力を持っているのはわずか8.96%で、熟練労働者は全体の11.6%に過ぎず、英語が堪能なのは5%である。
こうした現実が他国の労働者との競争における制約となっており、ベトナム人労働者の平均所得である約300ドル(約4万1150円)は、域内の1992ドル(約27万3270円)や世界の2114ドル(約29万円)に比較すると非常に低い水準となっている。
また、ベトナムの「安い労働力」という要素は魅力であると同時に弱点にもなっており、安い労働力は投資家を惹きつけるが、外国企業が新しい生産技術を導入した場合にはベトナムの労働者は適応に苦労する。
ある調査によると、企業の約57%が質の高い人材の確保に苦労している。
ベトナム商工会議所(VCCI)が作成した2021年の地方競争力指数(PCI)レポートによると、企業が生産を拡大する際に最も採用しやすいのは未熟練労働者で、次に会計士、技術スタッフ、そしてマネージャーやスーパーバイザーと続き、CEOが最も採用困難なグループとなっている。
多くの企業の代表者が生産拡大時に数千のポジションを採用する必要に迫られているが、質の高い人材の不足について懸念を表明している。
巨大コングロマリットであるビングループのグエン・ベト・クアンCEOによると、同グループでは今後2年間で約10万人の人材が必要となり、そのうち20%は少なくとも大学を卒業した質の高い労働者でなければならない。
ホーチミン市最大のスポーツシューズメーカーPouYuenの代表は、パンデミック後に約5%の労働者不足が発生していることを明らかにした上で、今後は生産自動化とデータのデジタル化を推進していく過程で、高い技能を持つ多くの現地労働者が必要になると述べている。
同代表はベトナム政府が企業と職業訓練校を接続するための有利な条件を作り、熟練労働者の供給源を作るために南部各省に更に多くの資源を投入することを希望している。
ベトナム中小企業協会のグエン・バン・タン会長は当局に対して、シニア層労働者がFDI企業や外国企業での就業を選択したり海外流出することで、中小企業の熟練人材確保がさらに難しくなることを懸念して、一般労働者だけでなくシニア層の給与体系も研究するよう提案を行った。
ファム・ミン・チン首相は同会議で、「余剰労働市場は経済的不安定や社会秩序を乱す原因にもなり得る。また、労働の質が低下すれば、市場は次第に競争力を失う。」と述べ、この2つの側面に対して同時に対処する必要があると強調した。
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