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ベトナム人出稼ぎ労働者の9割は低技能者:専門家
<写真:VnExpress>
専門家によると、海外にいるベトナム人労働者の大半は低スキルであり、国は将来に向けて対策を考えなければならない。
労働・傷病兵・社会問題省によると、ベトナムは1980年代に労働者輸出を始め、近年では毎年10万人以上が海外に渡航している。
ベトナム人労働者は現在40の国と地域に存在しており、年間30億ドル(約4047億2550万円)以上をベトナムに持ち帰っている。
10年以上にわたって日本にベトナム人労働者を派遣してきたグエン・スアン・ラン氏は、海外のベトナム人労働者の90%は低スキルで、専門知識や言語能力も限られていると指摘する。
80%の出稼ぎ労働者は将来のキャリア形成のための知識やスキルを身につけるのではなく、お金を稼ぐことだけを目的としている。
労働者輸出は貧しい労働者の雇用需要の解決に役立ってはいるが、海外での高給を目的としている労働者の多くは帰国後の再就職が難しく、失業状態に陥る可能性も高い。
ラン氏によると、こうした問題を解決するためには、出稼ぎ労働者を海外に送り出す前の雇用と訓練が非常に重要であり、送り出し前の準備次第で海外にいる間にお金を稼ぐと同時に経験を積むことができ、帰国後の職探しも容易になる。
また、長期的には政府が出稼ぎ労働者の職域を拡大し、より多くの高技能労働者が海外に渡航できるようにすべきである。海外の技術革新にアクセスし、学んだことを自国に役立てるためのベトナムの主要な原動力とすることが可能となる。
ベトナム人材供給協会のグエン・ルオン・チャオ前会長もラン氏の意見に同意しており、高スキルの出稼ぎ労働者の割合を増やすべき時であると強調する。
ホーチミン市にあるベトナム国立大学のグエン・ディン・クオック・クオン氏は、ベトナム人労働者の海外派遣には「中間業者による詐欺行為」「低技能労働者の雇用忌避」「人身売買」「海外での不法就労」といった4つの問題があると指摘する。
こうした問題を軽減するためには、労働・傷病兵・社会問題省が主体となって海外の労働者や専門家に関する国家データベースを構築する必要がある。
労働者・労働組合研究所のブー・ミン・ティエン氏によると、出稼ぎ労働者は差別に直面する可能性が高く、ベトナムと海外の労働組合が協力して出稼ぎ労働者がトラブルに巻き込まれた際の連絡窓口を作る必要がある。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。