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ベトナム国内の自動車市場、年末商戦で販売低迷

2022年12月20日(火)10時37分 公開
ベトナム国内の自動車市場、年末商戦で販売低迷

<写真:VnExpress>

 

ベトナムでは年末に向けて自動車販売が好調になることが通例であるが、今年はテト(旧正月)が近づくにつれて市場が低迷する動きを見せている。

 

現代自動車ショールームの販売マネージャーによると、2022年第2四半期末以降は商業銀行からの自動車ローン金利が年13〜15.5%となっているが、新型コロナウイルス大流行時の自動車ローンは年9.5〜9.9%であったという。

 

ベトナムの外資系銀行が提供する自動車ローンは年10〜11%であるが、融資手続きが非常に厳しく、借り手は高収入且つ給料を銀行経由で受領している必要がある。

 

同ショールームの自動車販売台数は今年初めから約40%減少しており、12月の販売目標である200台を達成することができていない。

 

自動車ディーラーのディン・フン氏によると、中古車販売はより暗い状況であり、売れ行きの鈍化は金利上昇と信用収縮によるものである。

 

また、2022年最初の数ヶ月は中古車市場が好調で、世界的な供給不足によって多くの中古車が新車よりも高い値段で売られていたほどであったが、年初とは一転して年末の中古車市場は非常に暗い状況となっている。

 

自動車購入を計画するハノイ市在住のフンさんは、新車を購入する場合には商業銀行から約4億ドン(約230万8090円)を5年間借り入れる必要があり、銀行の利子のために1億3000万ドン(約75万130円)の費用が掛かることになるという。

 

自動車販売店のオーナーであるグエン・ヴァン・タン氏によると、大半の銀行が自動車ローンを優先せず、金利が非常に高い状態にあり、自動車市場全般、特に高級車や高価な中古車に大きな影響を与えている。

 

自動車販売業者は12月上旬に顧客を引きつけるために価格を下げざるを得ない状態となっており、ハノイ市の現代自動車ショールームではAccentやGrand i10、Elantraといった同社の人気モデルを1500万ドン〜3000万ドン(約8万6550〜17万3110円)の値下げを行った。

 

同市コウザイ区にあるホンダのショールームでも車体価格が引き下げられており、CR-Vは7000万〜9000万ドン(約40万3920〜51万9320円)の値引きが行われているという。

 

トヨタはVelozやVios、7人乗りMPVセグメントなどのモデルを対象に、3000万〜4000万ドン(約17万3110〜23万810円)の割引を行うプロモーションキャンペーンを実施した。

 

また、多くのディーラーが無料車両登録や価格の直接割引といったプロモーションを開始している。

 

11月の自動車販売台数は、4ヶ月連続の増加の後に10月より減少したが、年間販売台数は2桁の伸びを達成している。

 

ベトナム自動車工業会(VAMA)が12月13日に発表した報告書によると、輸入車を含む11月の自動車販売台数は前年同月比5.9%減の3万6371台となり、国内組立車(CKD)は1万813台、輸入車(CBU)は1万7558台であった。

 

今年1〜11月の総販売台数は前年同期比43%増の36万9334台であり、CKD販売台数は20万8822台、CBU販売台数は16万512台となっている。

 

 

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