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ベトナムのチップ生産が好調、高度人材不足の課題も
<写真:Tuoi Tre>
多くの地元専門家や企業によると、ベトナムは国内チップ生産の初期基盤を築き、米国のチップ多様化をリードするアジアのトップ4市場の1つに浮上した。
ブルームバーグによると、ベトナムは7ヶ月連続で米国チップ輸入の10%以上を占めている。
ベトナムは今年2月だけで5億6250万ドル(約756億7300万円)相当のチップを米国に出荷し、前年比で約2億4000万ドル(約322億8700万円)の増加を見せた。
現時点でベトナムは米国への半導体チップ輸出において、マレーシアと台湾に続いてアジアで3位に位置付けられている。
ベトナム外国投資企業協会のグエン・ヴァン・トアン副会長によると、今年に入ってからのベトナムにおけるチップ輸出企業の大半は海外直接投資(FDI)企業である。
サムスンやインテル、フォックスコンといったFDI企業がベトナムにおけるチップ生産を主導している。
現実にはベトナム企業がチップ生産に参加するのは難しく、大半のベトナム人労働者は組み立て段階に参加するのみで、技術が必要な部分に対応することはできない。
チップ生産には設計と生産という2つの重要な段階があり、大手チップメーカーはベトナムで土地と工場を借りて生産段階でベトナム人労働者を雇用している。
チップ輸出の増加はベトナムに利益をもたらしているが、同国は製品の付加価値を高める必要がある。
インテルはベトナムでチップ製造を行っているが、実際には付属品や主要な工程をシンガポールなどで完成させた後に、ベトナムでパッケージングと呼ばれる最終段階の加工が行われている。
こうした製品はメイドインベトナムと表示されるが、ベトナムが世界のチップ生産マップに名を連ねるには未だ遠い道のりがある。
インテルやサムスン、アムコールといった外資系企業は、ベトナムで主に製品のテストとパッケージングを担当している。
しかし、ViettelやFPTといったベトナム系大手ハイテク企業が最先端技術を必要とする半導体チップの生産に進出しはじめており、FPTグループがパワー集積回路チップの生産に成功し、これから量産を開始する予定であることを明らかにした。
同グループのチュン・ジア・ビン会長は「ベトナムの技術をより魅力的なものにし、高スキル人材のおかげでより多くの外国人投資家を誘致する時が来た」としており、ベトナムが情報技術と農業、観光の分野で上位5〜10カ国になることを予想している。
また、ファム・ミン・チン首相は最近行われたベトナム国家大学ハノイ校とのワーキングセッションで、国内の状況にマッチした世界のトレンド分野、特にデジタル変革、気候変動対応、知識ベース経済、循環経済、環境保護に焦点を当てたトレーニングを行うように要請した。
インテルの製造・運営担当副社長のキム・フアット・オオイ氏はベトナム政府に対し、同国がより多くの外国投資を誘致するために、いくつかの政策や行政プロセスを改革し、高スキルの人材に投資し続けるべきであると助言している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。