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息子への死刑判決、法廷内に響く母親の悲痛な叫び
<写真:tuoitre.vn>
18日にホーチミン市人民裁判所で、殺人罪によって起訴されていた被告に死刑判決が言い渡され、減刑を懇願していた高齢の母親の消えることのない悲痛な叫びが法廷内に響き渡った。
同裁判ではビンタン区で化粧品店を営むファム・ゴック・ベト被告(37)が、近隣住民のPVVさんを殺害した罪に問われていた。
起訴状によると、ベト被告は化粧品店近くの3A通りにある公園での運動を日課としていた。
ある日、公園への道中でVさんの自宅付近を通りかかった際、落ち葉を掃除していたVさんの箒がベト被告の足に当たる出来事があった。
しかし、Vさんがベト被告に謝罪することはなく、軽蔑的な態度を取り、ベト被告に向かって落ち葉を履き続けた。また、Vさんは道路に唾を吐きつけさえしたという。
その後、来る日も来る日もVさんはベト被告に対して軽蔑的な態度を取り続け、ベト被告はVさんに対して憎しみを抱くようになった。
日々続く嫌悪感が、ベト被告をVさん殺害への動機に至らせた。
2022年6月24日午前5時20分頃、ベト被告は運動に出かける前にナイフと配車サービスの制服、ヘルメットなどをバックパックに入れ、Vさんの自宅付近の茂みに隠した。
午前6時20分頃、ベト被告は公園から茂みに戻り、準備していたものを身に着け、Vさんの自宅に押し入って口論をはじめた。
ベト被告はVさんが激しく罵り返してきたため、持参したナイフで胸や腹部を何度も刺し、Vさんが庭に倒れ込むと現場から逃走した。Vさんは家族によって救急病院に搬送されたが、道中で息を引き取った。
法廷でベト被告はすべての罪を認めた上で「なぜ行動に移してしまったのか、自身でも理解ができない。事業が順調ではなく、家族も困難に陥っており、精神的に参っていたのかもしれない」と陳述した。
ベト被告は「自分の行為は許されない」としつつも、高齢の母親と幼い子供のために、裁判所に寛大な判決を求めていた。
被害者の家族はVさんが非常に苦痛を伴う形で亡くなったこと、ベト被告の残忍な行為を理由に、被告の謝罪を受け入れず、賠償金も拒否した。
ベト被告の母親であるLTTさん(69)は、事件後に何度もVさん家族のもとを訪れ、香を捧げ、賠償を申し出たが、Vさんの家族は受け入れなかった。
裁判中、Tさんは涙ながらに「懇願します。どうか聞いてください。私は償いのために水牛や馬のようになろうとも、何でもします。息子の罪は許すことができないものです。ただ息子に生きていてほしい」と訴えていた。
裁判所が死刑判決を下した瞬間、Tさんは悲痛な叫びを上げ、そのまま地面に倒れた。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。