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ASEAN「成長の星」として復活、ベトナムは25年も高成長を継続
<写真:cafef.vn>
ベトナム経済は2024年に7%のGDP成長率を達成し、東南アジアで最も高い成長率を記録する見込みである。
HSBCの最新経済レポートによれば、ベトナムは「ASEANの成長の星」としての地位を取り戻し、2025年もその成長基調を維持すると予測されている。
2024年のベトナム経済は、序盤の課題を克服し、第2四半期には6.9%、第3四半期には7.4%という力強い成長を遂げた。
この回復の原動力は電子機器産業を中心としながらも、繊維・履物分野にまで広がりを見せている。
特に1~11月の工業生産指数(IIP)は前年同期比で8.4%増加し、輸出も14.4%の成長を記録した。
繊維・履物の輸出においては、第3四半期だけで16.7%の伸びを見せ、製造業全体の復調を裏付けている。
海外直接投資(FDI)も引き続き好調であり、1~11月のFDI実行額は前年同期比7.1%増の216億8000万ドル(約3兆3349億4160万円)に達した。
これで3年連続で年間200億ドル(約3兆774億円)超を達成したことになる。
さらに、電子産業以外の高付加価値分野への投資も活発化しており、2025年にはGoogleがベトナムにオフィスを開設し、NVIDIAがAI応用開発のためのR&Dセンターを設立する計画も明らかにされている。
2025年のGDP成長率は6.5%と予測され、これは国会が設定した6.5~7%の成長目標に沿う数字となっている。
製造業と輸出が引き続き成長を支える一方で、エネルギーや食料価格の変動が潜在的なリスクとして挙げられる。
特にアフリカ豚熱による豚肉価格の高騰や、2025年1月に米国大統領に再任するドナルド・トランプ氏の政策による貿易関係の変動が、ベトナム経済に影響を及ぼす可能性がある。
為替に関しても慎重な監視が必要であり、特に米ドルの動きが注目されている。
HSBCの専門家は、2025年も国家銀行が柔軟な金融政策を維持し、政策金利を4.5%で据え置く可能性が高いと予測している。
ベトナムは2024年の回復を経て、ASEAN最大の成長率を維持する中、地域経済におけるリーダーシップをさらに強化している。
製造業の復活と輸出の拡大、多国籍企業の誘致、高付加価値分野への進出が成長を後押しする一方で、グローバル経済の変動や国内外のリスクへの対応が今後の課題となる。
2025年にベトナムはその「成長の星」としての地位を一層確立し、地域および世界経済における存在感を高めることを目指している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。